サンパウロ市=日曜バス無料化を開始=市長自ら体験するも
17日からサンパウロ市での日曜日のバス無料化が始まった。リカルド・ヌーネス市長(民主運動・MDB)はこの日、自らバスを利用し、実施状況を確かめたが、苦情や非難を受ける場面が見られた。同日付フォーリャ紙(1)が報じている。
バス無料化はヌーネス市長が2024年の市長再選を目指して行うもので、日曜、深夜、クリスマス、元旦、市制記念日(1月25日)にバスが無料となる。
ヌーネス市長は17日の実施初日の午前0時過ぎ、マスコミや市会議員らと共に市中央部のドン・ペドロ2世ターミナル行きのバスに乗り込み、無料化を体験した。すると、利用者の女性が2人、市長のもとにやってきて、ヌーネス氏が2011年に妻から起こされた家庭内暴力の訴訟に関し、批判した。
その一方、ターミナル内で取材された利用者が日曜の無料化のことを「知らなかった」と答える一幕もあり、情報が浸透していなかったことをうかがわせた。
また、市南部のショッピング・イビラプエラで降りようとした際、隣に座っていた女性たちが日曜日の利用が無料になることを知らなかったのに気づいた市長は、自ら、ビリェッテ・ウニコを使って日曜日の利用の仕方を教えた。
市長がサントアマーロ・ターミナルに向かうバスに乗った時は利用者でいっぱいで、市長が同乗していることを察知した乗客たちが市長と自撮り写真を撮ったり、録画したりした一方で、夜間バスの運行状況も含むバスに関する苦情、要望などを一身に浴びることになった。