サンパウロ市市長選=PSDBがヌーネス支持却下=独自候補擁立かタバタ支持へ
民主社会党(PSDB)が、10月のサンパウロ市市長選で現職のリカルド・ヌーネス氏(民主運動・MDB)の再選を支持しないことを決めた。これにより、同党は自党候補を擁立するか、タバタ・アマラル下議(ブラジル社会党・PSB)を推すことになりそうだ。25日付フォーリャ紙(1)やCNNブラジル(2)などが報じている。
この決定は、22日夜行われた、PSDBサンパウロ市支部の幹部投票によるものだ。ヌーネス氏は2020年に同党所属のブルーノ・コーヴァス氏の副候補として出馬。21年のコーヴァス氏逝去後は昇格して市長となったが、この日の投票でヌーネス氏支持に賛同した人は15人中わずか2人だった。
この結果に関し、同党サンパウロ市支部長のジョゼ・アニーバル氏は、「クーデターを起こした人物を支持するわけにはいかない。PSDBは結党当初から民主主義を守ってきた政党なのだから」とし、ボルソナロ前大統領の支持を仰ぎに行ったヌーネス氏を批判している。
この投票に参加した15人のうち、9人は「独自候補擁立か、タバタ・アマラル氏の支持を希望する」との意向を持っている。
現在は既に市長選の世論調査も始まっているが、その段階でも、PSDBには候補に挙がるような人物は出ていない。