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世論調査=ボルソナロ派が勢力回復か=ルーラ氏に福音派の厚い壁

2024年4月13日

福音派のイベントに出席したルーラ大統領(Foto: Ricardo Stuckert / Fotos Publicas)
福音派のイベントに出席したルーラ大統領(Foto: Ricardo Stuckert / Fotos Publicas)

 世論調査団体クエスチが11日に発表した最新の世論調査では、ボルソナロ派で次期大統領選に出馬の可能性のある州知事らの支持率の高さが明らかになり、ボルソナリズムの回復を示した。
 一方、ルーラ大統領(労働者党・PT)の支持率は、右派政治家が統治する州においても上昇しているが、福音派の壁が立ちはだかり、2023年半ばの支持率に戻ることは容易でない状況を示したと、同日付CNNブラジルなど(1)(2)が報じている。
 今回の調査では、ボルソナロ前大統領(自由党・PL)が法的な問題や不正行為の疑いで最高裁によって調査されている最中にも関わらず、依然として互い支持率を示した。
 同団体CEOのフェリペ・ヌーネス氏は、「今回の調査は有権者の支持が固定化していることや、ボルソナリズムが再び勢力を回復していることを示している」と説明した。
 大統領候補に挙がっているボルソナロ派の州知事らは高い支持率を示したが、注目されるのは公共安全対策に対する国民の評価だ。
 この点では、総合評価での支持率が62%のタルシジオ・デ・フレイタス・サンパウロ州知事(共和者・RP)も、支持率が33%、不支持率が31%となっている。この結果は、警察の活動に関する彼の強硬な発言に対して、疑問が投げかけられていることを示唆している。
 一方、ルーラ大統領の支持率は右派政治家が統治する州において以前より高くなり、2022年の大統領選挙での得票率よりも高いという数字が出ている。
 例えば、ルーラ氏はサンパウロ州で有効投票の33%を獲得したが、今回の世論調査では50%の支持を得ている。つまり、17%ポイントのプラス評価だ。
 他方、福音派は依然として、ルーラ大統領に対して抵抗感を示していることが再度確認された。
 サンパウロ州では、連邦政府「支持」50%、「不支持」48%で、誤差2・4%ポイントを考慮すると実質同率だが、福音派に限るとかなり異なる数字となる。この層では、政府支持が40%、不支持が57%で、差が顕著だ。カトリックでは、支持53%、不支持45%だった。
 ミナス・ジェライス州でも状況は同じだ。同州の連邦政府「支持」は52%で「不支持」の47%を上回っているが、2・5%ポイントの誤差を考慮すると実質引き分けとなっている。一方、福音派では政府支持39%に不支持59%。カトリックでは55%が支持、43%が不支持だった。
 一方、2002年の決戦投票でボルソナロ氏が62%の票を得たパラナ州では、連邦政府「不支持」54%が「支持」の44%を大きく上回っており、2・9%ポイントの誤差を差し引いても差が残った上、福音派の間でのルーラ政権のパフォーマンス評価もブラジル南東部の2州よりも悪かった。ただし、カトリックでは支持48%、不支持50%で、技術的に同率だった。
 ゴイアス州でも連邦政府「支持」は43%で、「不支持」の50%を下回った。同州でルーラ政権を支持する福音派はわずか35%で、63%が不支持だった。同州はアグリビジネスの中心地だが、カトリックの間でも政府への支持が不支持を上回った。誤差は2・5%ポイントだった。
 同調査は投資会社ジェニアル・インヴェスティメントスの委託により、4月4〜7日に、サンパウロ州、ミナス・ジェライス州、ゴイアス州、パラナ州で16歳以上の有権者5410人を対象に行われた。


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