サンパウロ市地下鉄=消防隊員が青年に発砲=真昼の駅で無賃乗車咎め
サンパウロ市の産業の中心であるセントロ地区にあるサンパウロ市地下鉄の駅で、無賃乗車をしようとした男性が消防隊員に銃で撃たれる事件が起きた。17日付UOLサイト(1)などが報じている。
発砲事件は17日午後、サンパウロ市地下鉄ルス駅で発生した。ある青年が回転式の改札を飛び越え、無賃乗車しようとしたのを見た非番で私服の消防隊員の男性が青年を呼び止め、その行為を咎めた。
だが、話している内に口論となり、もみ合いとなったため、消防隊員が携行していた銃で青年の脚を撃った。
青年は銃声が鳴り響くのと同時に、脚を押さえながらうずくまり、地面に倒れた。青年は消防隊員が呼んだ救急車で近隣の病院に運ばれ、入院した。地下鉄職員は混乱を避けるため、床に板を敷いて血痕を隠すなどの措置も採った。
事件が起きたのは利用者が増える16時頃で、地下鉄とパウリスタ都電の乗継駅のルス駅ということもあり、目撃者も少なくなかった。目撃者の中には青年の友人の女性も含まれており、青年が撃たれた後、消防隊員を「ゴミ」と呼んで罵倒した。
目撃者の一部は現場で消防隊員が被弾後の青年を取り押さえた様子や、利用者らが群がる様子を携帯電話で撮影し、ネット上で拡散。テレビニュースでも次々と報じられた。