サンパウロ州海岸部=13歳少年がいじめで死亡=死の3日前に両親に涙で告白も

サンパウロ州海岸部の州立校で、生徒たちから暴行を受けた13歳の少年が、1週間後に心不全を起こして死亡する事態が発生した。少年は死の3日前に両親にいじめ被害を訴えていた。18日付G1サイト(1)が報じている。
亡くなったのはサンパウロ州海岸部プライア・グランデの州立ジュリア・パルド・コウト校6年生のカルロス・テイシェイラさんで、16日に入院先のサンタカーザ病院で3度の心停止の末、亡くなった。
カルロスさんは9日、同じ学年の生徒2人からいじめを受け、小突かれ、首を締められたりした後に、背中の上で飛び跳ねるという暴行も受けた。
カルロスさんがその直後から背中の痛みと呼吸困難を訴えたため、父親は市内の救急病院に3回連れて行ったが、投薬を受けただけで、帰宅するよう言われたという。
だが、15日に容体が悪化し、サントス市の救急病院に連れて行くと、直ちに入院となり、挿管もされた。
カルロスさんは13日、体の痛みや息苦しさを訴えつつ、両親にいじめられたことを涙ながらに告白している。この時の告白は録音され、一般にも公開されている。会話では、父親のジュリセスさんから「誰がやったのか」と訊かれたカルロスさんが実名で答え、「背中の上で飛び跳ねられた」と答えている。「遊んでいたのか」との問いにも、「違う」と答えている。
カルロスさんの死後、父親のジュリセスさんや近隣住民は学校の前で抗議活動を行い、学校の警備を担当する警察や学校側を批判した。
警察はこの件を不審死として扱い、捜査中で、遺体の検視も行われる。子供のケガに詳しい医師は、カルロスさんがろっ骨の骨折または粉砕を起こしていた可能性や、折れた骨が肺を傷つけて炎症を起こした可能性を指摘している。