ミレイアルゼンチン大統領=3カ月連続で財政黒字=「歳入以上の支出せず」

アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領は22日、同国政府の3月の財政黒字は約2750億ペソ(約480億円)であり、3カ月連続で黒字を達成したと発表した。同日付UOLサイト(1)が報じた。
この発表は、ルイス・カプート経済相やサンティアゴ・バウシリ中央銀行総裁が同席した、国民向けの演説の中で行われた。
ミレイ大統領は、黒字はインフレを終わらせるための出発点だと述べ、この成果を「経済の奇跡」と表現した。
また、「アルゼンチン国民がこの難題に立ち向う勇気」を称賛し、国民が行っている「英雄的な努力の最後の段階」と断言した。また、「政治ポストの50%を廃止し、広告を廃止し、運営経費を22%削減することで、国家構造を縮小した」と主張した。
同国は2008年以来初めて、第1四半期に黒字を達成した。
「我々が国家を率いるという巨大な挑戦を引き受けた時、この国は破産寸前で、ハイパーインフレの危機に瀕していた。年率7600%のインフレ、通貨黒字、破綻状態の中銀を抱えて政権を引き継いだ。当時の中銀はインフレ率を年間1万5千%にまで引き上げかねない状況だったのだ」とミレイ氏は語った。
この黒字は、2024年第1四半期の国内総生産(GDP)の0・2%に相当する。この情報は経済省が公開したテクニカルノートに記載されており、「財政上の健全性は引き続き強化されており、第1四半期の国際通貨基金(IMF)との合意における財政目標を上回るものとなった」とも記されている。
ミレイ氏は、「システム」とメディアを非難した。「ほとんどの政治指導者、テレビに出演するプロのエコノミスト、ジャーナリスト、この国のエスタブリッシュメント(社会や政治の上層部や既存の権力構造)の予測に反して、国家公共部門が3月に2750億ペソを超える財政黒字を記録したことと、これにより約20年ぶりに第1四半期にGDPの0・2%の財政黒字を達成したことを発表したい」と述べた。
大統領は、「国家が歳入以上の支出をせず、インフレを受け入れなければ、インフレは起きない。これは魔法ではない。これらは長い間人類の歴史で示されてきた二つの概念だが、アルゼンチンでは非常に単純な理由で拒否されている。政治家たちは自分たちがその恩恵を受けているため、多くの支出を望んでいるのだ」と付け加えた。