IBGE=失業率が7・9%に上昇=それでも14年以降で最良

地理統計院(IBGE)が4月30日朝、全国家庭サンプル調査(PNAD)継続版によると、第1四半期(1~3月)の失業率は7・9%で、第1四半期としては2014年以来の好結果と発表したと同日付G1サイトなど(1)(2)が報じた。
第1四半期の失業率は、23年第4四半期(前期)よりも0・5%ポイント(PP)高いが、昨年同期の8・8%より0・9PP低く、第1四半期としては14年の7・2%以来の低率だった。
第1四半期の失業者数は862・3万人で、前期比で6・7%(54・2万人)増えたが、昨年同月比では8・6%(80・8万人)少ない。就業人口は推定1・02億人で、前期を0・8%(78・2万人)下回ったが、昨年同期よりも2・4%(240万人強)増えた。
PNAD継続版のコーディネーターのアドリアナ・ベリングイ氏は、失業率の上昇は就業人口減少に伴うものと説明。第1四半期はクリスマス商戦に合わせて一時採用された人が商戦終了で解雇される時期で、例年、就業人口が減少する。
ただ、今年の第1四半期の場合は、季節的要因による就業人口減少は起きたものの、ここ2年間続いている失業率低下傾向は覆っていないとも語っている。
第1四半期の就業人口が就業可能な年齢の人口に占める割合は57%で、前期比で0・6PP減ったが、昨年同期比では0・9PP上昇した。就業者と失業者を合わせた労働力人口は前期よりも1・5%多い推定1億880万人となった。非労働力人口は6690万人で安定している。就労を諦め、就職活動さえ行っていない人は360万人だった。
正式契約を結んだ従業員は3798・4万人で、就業人口減にも関わらず前期とほぼ同水準、昨年同期比では3・5%増で、第1四半期としての記録を更新した。正式契約を結んでいない従業員1340万人も、前期の1350万人と統計的に同水準だった。自営業者は2540万人、家事労働者も590万人いた。
アドリアナ氏によると、第1四半期に職を失った78・2万人中50万人以上は非正規雇用者で、非正規雇用者は3890万人に減少。非正規雇用率は前期比で0・2PP減の38・9%となった。
実質月収は前期比で1・5%増の3123レアルで、昨年同期比では4%増えた。実質収入総額は推定3083億レアルで、統計開始以来の新記録だが、前期比ではほぼ同水準だった。ただし、昨年同期よりは6・6%増えている。