連邦政府=リオ・グランデ・ド・スル州に509億レ注入へ=350万人と数十万社が享受

連邦政府は9日、リオ・グランデ・ド・スル州の経済に509億レを注入する可能性のある12の措置を発表した。これらの措置には、クレジットの提供、社会福祉給付金の前倒し、同州が抱える負債の支払い延期などが含まれ、農業生産者、自治体だけでなく、約350万人の個人、数十万の企業が恩恵を受けると見込まれていると、10日付ヴァロール紙(1)が報じた。
経済チームによると、非常事態宣言が認知されたことで、連邦の公会計について定めたルールに基づいた中央政府の基礎的財政収支への影響は約77億レとなる。この資金は、財政枠組によって設定された基礎的財政収支の目標値からも支出限度額からも除外されることになる。一連の措置は暫定令(MP)により実施される。
また、13日には同州と連邦政府の債務に関する発表、14日には個人向けの措置に関する発表が予定されている。
500億レの財政的インパクトの大半は、連邦政府による零細・小企業支援国家計画(Pronampe)の運営保証基金(FGO)への45億レの拠出によるものだ。これが、被災企業に対する300億レの融資を保証する裏付けとなる。
財政に大きな影響を与えるその他の措置としては、投資保証基金(FGI)への5億レ拠出、緊急信用アクセス・プログラム(Peac)を通じた月1・75%の低金利での50億レまでの融資実施、家族農支援計画(Pronaf)、中規模農家向け国家支援プログラム(Pronamp)の金利負担を軽減するための10億レ拠出などが含まれる。
また、ボルサ・ファミリアやガス補助金のような社会的プログラムの支払い前倒しや、所得税の還付など、個人を対象とした措置も発表された。市や州は公的銀行が実施するプロジェクトを組成するための基金を利用できるようになり、連邦政府はインフラ再建のために2億レを拠出する。
フェルナンド・ハダジ財相は、必要ならば追加措置も採り得ることを保証し、同州への支援が「非常に堅実な会計」と「透明性」をもって行われるよう、連邦会計検査院(TCU)のブルーノ・ダンタス長官と話し合っていると説明した。
同財相は、新型コロナウイルスのパンデミック時に採用されたような新たな緊急援助の導入について訊かれ、可能性を否定しなかった。
また、同州の連邦政府に対する債務処理については、財務省検察総局(PGFN)と国庫局(STN)が関与する「正式な詳細を明確化する必要がある」だけで、「重要な部分は解決済み」と述べた。
10日付ヴァロール紙(2)によると、国内総生産(GDP)が国内4位のリオ・グランデ・ド・スル州の洪水が国の経済に与える影響は0・2~0・3%ポイントに及ぶと見られ、2024年のGDPが2%を大幅に上回ることを妨げる可能性があるという。
XPアセットは既に、今年のブラジルのGDP予測を2・4%から2・1%に下方修正した。同社は、第2四半期の成長率は第1四半期を0・7%上回ると予想していたが、現在は0・2%下回ると見ている。
ブラデスコは、小麦の作付や鶏肉や豚肉の畜産業にも潜在的な影響があると見ており、24年の農業GDPの減少率が3%から3・5%に悪化する可能性があると推定している。