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G20=7月は専門家会合が続く=AIや飢餓等テーマ別に

2024年7月9日

ブラジルのシェルパ、リリオ大使(©Fernando Frazao/Agencia Brasil)
ブラジルのシェルパ、リリオ大使(©Fernando Frazao/Agencia Brasil)

 【既報関連】11月14~16日開催のG20首脳会議を前に、テーマ別会合が続いている。
 1日付アジェンシア・ブラジル(1)で、リオ市では最低三つとされていた準備会合は、1~2日の科学部門の会合S20を皮切りに、世界各地の研究所などが参加するシンクタンク(頭脳集団)20(T20)、国や地域を代表するシェルパ(リーダー)の会合が続いた。
 6日付アジェンシア・ブラジル(2)によると、2~3日に社会経済開発銀行(BNDES)で開かれたT20では、121の国や国際的な頭脳集団のリーダー、学界メンバー、官民セクター、市民社会代表が集まり、飢餓や社会格差との戦い、エネルギー転換、デジタル変革、グローバル・ガバナンス改革などに対する解決策について協議した。
 ここ数カ月間に開かれたイベントも踏まえて作られた提案は「T20ブラジル・コミュニケ」と呼ばれ、国際通貨基金(ⅠMF)の融資政策変更や国際貿易機関(WTO)の機能変更、進歩的な財政政策採用、グローバルデータガバナンスや人工知能使用のための国際規制における協力メカニズム確立などが含まれている。
 5日付アジェンシア・ブラジル(3)によると、ブラジル大統領府国際問題事務局G20国際問題特別顧問のグスタヴォ・ウェストマン氏は、「様々な勧告を確実に交渉のテーブルに乗せることが課題」とし、ブラジルは市民社会が議論に参加できるよう、革新的な形式に取り組んでいるとも語った。
 具体的には、3~5日のシェルパの会合の責任者や財務省代表に届けられたコミュニケを11月の首脳会議の議題に関する議論にも使用。会合はシェルパとG20関与グループ代表との共同セッションという革新的な方法で行われ、非政府団体などの参加が増し、政府高官にも優先事項が伝わった。
 議長国のブラジルは飢餓と貧困、不平等との戦いと持続可能な開発のためのエネルギー転換、グローバルガバナンスの三つを優先事項としており、飢餓と貧困に対する世界的な同盟確立、気候変動に対する世界的動員というタスクフォース二つに焦点をあてた。
 ブラジルのシェルパ、マウリシオ・カルヴァーリョ・リリオ大使によると、第1セッションでは財政分野のグループ、気候変動動員並びに飢餓と貧困に対する世界同盟立ち上げのタスクフォース二つの活動内容を発表。第2セッションでは地政学的なテーマを軸に、閣僚レベルの作業部会の結果が全員によって承認され、閣僚ら自身による文書への記録についても議論した。
 第3回セッションでは、G20のシェルパと13の市民社会関与グループコーディネーターとの間で女性グループなどの多様なテーマに関する直接対話を行った。若者、科学者、労働組合、実業家などのグループのコーディネーターから参加団体からの寄付や提案を受理したシェルパは、ビジョン実現に向けた補助金確保という形で動いた。
 G20が社会の要望により良く応えるには社会に近づく必要があるが、リリオ氏は政府代表と関与団体代表との交流は初と強調。人工知能とデータの問題、ジェンダーの問題などへの対処については最も多様な要求があったという。
 第4セッションでは11月のサミットに向けたグループの活動が主要議題となり、リーダー達による今後の宣言の構成や複数の重要な会議の議題、結果を出す必要性などについて議論。
 7月は、閣僚会議も4回開かれる予定だ。また、8日付アジェンシア・ブラジル(4)によると、8日にはファヴェーラの会合(F20)も開かれている。


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