名桜大学、USPと交換留学実現=沖縄県人会で喜びの報告

名桜大学南米訪問団(砂川昌範学長)が2日午後6時、サンパウロ市のブラジル沖縄県人会本部を訪れ、同日にサンパウロ大学(USP)と締結した覚書についての報告を、覚書締結に協力してきた同県人会及びWUB(ワールドウチナーンチュビジネス)ブラジル役員らに対して行った。両校は今後、覚書に基づき6人の学生の交換留学を実施する。
今回ブラジルを訪れたのは、砂川学長、木村堅一副学長、比嘉一成財務部長、中山登偉国際交流センター国際交流課長の4人。報告会にはブラジル沖縄県人会とWUBブラジルで会長を務める高良律正さんやWUBブラジル元会長の大城ケンジさんらが参加した。

砂川学長は、名桜大学が1994年の創立時からブラジルに留学生を送り続け、その数が200人を超えていることや、近年は中南米への留学希望者が減少傾向にあることなどを説明し、「中南米留学を安心して行えるようにするには、皆さんとの交流が非常に重要となります。今回の覚書締結を機に、より多くの学生をブラジルに送りたいと思います」と意気込みを述べた。
高良会長は「沖縄文化の継承は県人会の使命の一つ。今回の覚書締結は若者の交流に大きな影響を与える非常に重要なものだと思います。USPの学生たちは、ブラジルに帰国した後、沖縄で学んだことを役立ててくれることでしょう」と喜んだ。
名桜大学とUSPは、2023年8月から協議を始めた。WUB元会長の大城さん(沖縄糸満出身)は、妻がUSPと仕事をしている関係もあり、覚書締結の手続きを積極的に手伝った。報告会では関係者から大城さんの協力に対する労いの言葉が多くかけられた。
木村副学長と比嘉財務部長は今回が初めての来伯。初来伯で不安を抱えていたが、当地の沖縄県人に温かく出迎えてもらったことで安心し、帰国後には生徒らにも自身の体験を通じて、安心して留学ができこるとを伝えたいと語った。
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中山課長は4回目の来伯。「いつも盛大な歓迎に感激感動しています」と在伯県人への感謝を述べると、名桜大学で行われている移民研究の様子を紹介し、「今回の覚書締結を機に、学生たちがブラジルにもっと興味を持ってくれればと思う。ブラジルからの留学生も受け入れ、3~4世の若者たちの交流を促進させたい」と意気込みを語った。
出席者による感想が話し合われた後、沖縄県人会から訪問団へブラジル土産が手渡され、県人会本部会館サロンの舞台幕に描かれている首里城を背景に記念撮影を行った。