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「感謝の気持ちでいっぱい」=呉屋さん叙勲祝賀パーティー

2024年10月5日

出席者と一緒に乾杯する呉屋さん(前列左から6人目)
出席者と一緒に乾杯する呉屋さん(前列左から6人目)

 初の文協(ブラジル日本文化福祉協会)女性会長やABJICA(元JICA帰国研修員同窓会)会長等を歴任した呉屋新城春美さん(71、沖縄県八重瀬町出身)の叙勲祝賀パーティーが、9月20日午後7時からサンパウロ市リベルダーデ区のブラジル沖縄県人会本部会館で開催され、招待客ら約250人が出席して呉屋さんを祝福した。ブラジル沖縄県人会・ブラジル沖縄センター(高良律正会長)主催。
 呉屋さんは2023年4月の令和5年度春の叙勲で旭日小綬章を受章し、同年9月の叙勲伝達式で勲記と勲章を授与された。当時、各種イベントが数多く続いていた日系社会の中で、自身に関する祝賀パーティーを辞退していた呉屋さんだったが、ブラジル沖縄県人会の役員らが改めて申し入れ、1年遅れで今回の祝賀会実施の運びになったという。
 呉屋さんは1958年、5歳の時に家族とともに渡伯。幼少時期にコーヒー生産等の農作業に携わった後、大学に進学して土木技師となり、その後はサンパウロ州税務局で27年にわたって勤務した経歴を持つ。また、女性初の文協会長やABJICA会長も歴任。現在もブラジルいけ花協会副会長、ブラジル沖縄県人会副会長を兼任している。
 祝賀会には、高良会長をはじめ、来賓として清水享在サンパウロ日本国総領事館総領事、山下譲二ブラジル日本文化福祉協会評議員会会長、菊地義治サンパウロ日伯援護協会名誉会長、谷口ジョゼ・ブラジル日本都道府県人会連合会会長、破入マルコス・ブラジル日本商工会議所役員、西尾ロベルト宮坂国人財団理事長、野村アウレリオサンパウロ市議らが出席した。

謝辞を述べる呉屋さん
謝辞を述べる呉屋さん

 高良会長、清水総領事、西尾理事長の祝辞に続いて、親族を代表して呉屋さんの実妹の新城マリエさん(70)が日ポ両語であいさつを行った。自身も両親や姉の呉屋さんらとともに4歳の時にブラジルに渡り、パラナ州カンバラ市の「チジュコ・プレット植民地」のコーヒー農園に入植したことに言及。午前中はブラジル学校、午後は日本語学校に通いながらコーヒーの収穫作業等を手伝い、移民生活の中で母親が算数を教えてくれたことなどにも触れた。その上で、今回の祝賀会を開催したブラジル沖縄県人会と出席した人々への感謝の意を伝えた。
 呉屋さんの甥っ子である高野ジュンイチ・エリコさんのあいさつに続いて、呉屋さんは「これまで共に歩み支えて下さった皆様のお陰で今日の祝賀会を開いていただくことになり、感謝の気持ちでいっぱいです」と謝辞を述べた。また、2015年から19年までの文協会長任期中の大きな出来事として呉屋さんは、(1)15年10月の日伯外交関係樹立120周年での秋篠宮殿下夫妻のご来伯(2)18年7月の移民110周年式典での当時の眞子内親王殿下のご来伯を挙げ、「文協会長としての経験が私の人生に深みと喜びを与えてくれた」と強調した。
 山下文協評議員会会長の乾杯の音頭で式典は締めくくられ、夕食の合間に舞台上では斉藤悟氏を中心とした琉球舞踊が披露された。


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