《記者コラム》美味さに感動、販売手腕に脱帽=北海道式典ジンギスカン

ブラジル北海道文化福祉協会(平野オストン会長)が8月25日に開催した「ブラジル移民105周年およびブラジル北海道文化福祉協会創立85周年記念式典」は「思い出をプレゼント」をテーマに行われ、ボーイスカウト100人による日伯両国歌斉唱や、北海道産の帆立、北海道安平町から参加の料理人によるジンギスカンが振舞われるなど、出席者約500人の思い出にしっかりと残るプログラムが用意されていた。
中でもジンギスカンは、ブラジルの食材で本場の味を見事に再現しており、その美味しさは感動的なものだった。感動の余韻に浸っていると「会場入り口でジンギスカンセットを販売しております」との場内アナウンスが。「…こんなの買ってしまうに決まってるだろ」。まんまと1つ購入してしまった。

セットには味付け済みの肉が入っており、後はフライパンで焼くだけ。味は式典で食べたものと同じで、十分家でも満足することができた。ふと試食と購入を同時に行える日本のデパ地下の光景が頭をよぎった。
これまでさまざまな県人会の式典を取材してきたが、式典で食べた料理をその場で購入できるという経験は初めてだった。まさに「鉄は熱いうちに打て」で販売手法として非常に効果的だ。北海道協会の手際に感心するとともに、県産品の販売、普及については工夫の余地がまだまだあるかもしれないと思わされた体験だった。(淀)