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マリエレ事件=最高裁でシキーニョ供述=「酷いことを」と他人事=被害者との良い関係強調

2024年10月23日

供述を行うシキーニョ氏と被告人質問を担当するヴィエイラ判事(左から、Reproducao)
供述を行うシキーニョ氏と被告人質問を担当するヴィエイラ判事(左から、Reproducao)

 21日、2018年3月に起きたマリエレ・フランコ・リオ市議と運転手の案でルソン・ゴメス氏殺害事件の殺害を計画した容疑者の一人で、下議でもあるシキーニョ・ブラゾン被告が最高裁で供述を行った。シキーニョ氏はマリエレ氏に対する思いを述べ、殺害実行犯のロニー・レッサ被告に関しては面識がないなどと発言した。同日付G1サイト(1)などが報じている。

 この供述はマリエレ事件の殺害計画容疑に関して、今週行われる5回の被告人質問の第1回目だ。今週の審理の対象はシキーニョ氏、同氏の実弟でリオ州会計検査院判事のドミンゴス・ブラゾン被告、元リオ市警トップのリヴァルド・バルボーザ被告、軍警のロナルド・パウロ・ペレイラ被告、軍警のロブソン・カリスト・フォンセッカ被告(通称ペイシェ)の5人だ。
 供述は13時48分からヴァーチャル形式で行われ、同件の報告官を務めるアレッシャンドレ・デ・モラエス判事の補佐官であるアイルトン・ヴィエイラ判事が全体の進行を担当。最初は事件について自由に話す時間が与えられた後、検察側や判事からの質問に答えるという方式で行われた。同被告への尋問は22日も行われる。
 供述開始直後のシキーニョ氏は感情的になり、弟ドミンゴス氏との家族の歴史や、逮捕前に日課としていた孫との日曜日の散歩ができなくなった話などに及んだ時には涙を流しながら供述を行う姿が見られた。
 また、話がマリエレ氏に及ぶとシキーニョ氏は彼女を褒め称えた。下議になる前の同氏はリオ市議で、1年強、マリエレ氏と任期が重なっている。シキーニョ氏は、「彼女は輝かしい将来が約束された有能で愛すべき人で、私ともいい関係を築いていた」「ひどいことをする連中もいるものだ」と語り、自身の無実をここでも主張した。
 また、マリエレ氏殺害の直接の命令を行ったとされるドミンゴス氏をかばうように、「彼に至っては、事件が起こるまではマリエレ氏が誰かも知らなかった」と語っている。
 シキーニョ氏はさらに、殺害犯のロニー・レッサ氏には「会ったことはないし、誰かも知らない」と発言した。
 レッサ氏は司法取引で行った供述で、マリエレ氏の殺害の前と後に1回ずつの計2回、ブラゾン兄弟と直接会っていると発言していたが、シキーニョ氏は「彼が私を知っていることに疑問はないのだが、私は彼にあった記憶がない」と話している。
 一方、エジミルソン・オリヴェイラ・ダ・シルヴァ氏(通称ミカレー)には「4回会った」と発言している。ミカレー氏はミリシアの一員で、レッサ氏にマリエレ氏殺害を持ちかけ、調整した人物と考えられているが、2021年11月にリオ市バングー刑務所の中で殺害されている。(2)
 殺害計画容疑で起訴された被告たちは警察からの事情聴取を受けているが、今回の供述はいわゆる被告人質問で、今回の供述後は弁護側と検察側に新たな措置を要求するか否かの猶予が与えられる。双方からの要求や質問がなければ審理は最終弁論段階に入る。被告人質問は、22日ドミンゴス氏、23日ペイシェ氏、24日バルボーザ氏、25日ロナルド氏と続く予定だ。
 連邦警察の調べでは、マリエレ氏殺害事件は、ブラゾン兄弟がリオ西部のジャカレパグアーなどで力を持つミリシアとの関係によって持っていた利権を失わせるような法案をマリエレ氏が市議会に提出し、捜査も求めたことで行われたと見られている。


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