ボクシング=伝説ボクサー、マギラ死去=貴重なヘビー級世界ランカー

ブラジルボクシング界では貴重なヘビー級の世界ランカーとして知られた、「マギラ」ことジョゼ・アジルソン・ロドリゲスが24日に死去した。同日付G1サイト(1)が報じている。
マギラは1958年にセルジッペ州アラカジューで生まれた。幼い頃、国内外のボクサーの活躍にひかれてボクシングに興味を持った。その後は貧しい生活を逃れるため、サンパウロ市に移住し、少年期を過ごした。
建設現場で働きながらボクシングの練習を重ね、1981年にアマチュア大会に初出場。1983年にはプロデビューした。1986年にはWBCの米州王者となった。
伝説として語られている試合は、1989年7月15日に米国ネバダ州で行ったイベンダー・ホリフィールド戦だ。この試合でのマギラは、後に90年代を代表する世界ヘビー級王者となったホリフィールドに2ラウンドでKOされた。
90年6月16日にはラスベガスでジョージ・フォアマンと対戦。70年代にモハメド・アリと並ぶ世界王者として知られ、40代だった90年代に世界王座に返り咲いた伝説のボクサーに臨んだマギラは世界ボクシング協会(WBA)の世界ランキング10位で、2ラウンドでKOされている。
その後のマギラは南米では圧倒的な強さを誇り、1995年にはマイナー団体の世界ボクシング基金(WBF)ながら世界王者にも輝いている。2000年に引退するまでの戦績は、85戦で77勝(61KO)7敗1分だった。
引退後はテレビのコメンテーターとして人気を博し、歌手デビューを果たすなどしていたが、2010年にパンチドランカーとして記憶を喪失し始めていると診断を受け、晩年は闘病を続けていた。