自動車販売が15%増=世界で最も急速に成長

全国自動車工業会(Anfavea)が12日、2024年の国内の自動車販売台数は前年比で15%増え、世界で最も急速に成長した市場となったと発表した。さらに、25年も顕著な成長が見込まれ、販売台数は前年比で5・6%増の280万台に達すると予測。生産は6・8%増の274万台、輸出も同じく6・8%増の42万8千台に達する見通しだと12日付G1など(1)(2)が報じた。
同会によると、24年の販売台数は265万4千台に達した。15%という伸び率は07年以降で最大だ。特に、下半期は上半期を32%上回り、パンデミック前の水準に戻った。結果として、ブラジルは主要10カ国中、最も高い成長率を達成し、米国、ドイツ、インド、中国などを上回った。
2025年は、乗用車や小型商用車の販売が5・8%増の260万台、トラックやバスなどの大型車は2・1%増の14万9千台になると見込まれている。
これらの数字は、中銀が11日に経済基本金利(Selic)を年率12・25%に引き上げたことを受けて、下方修正したものだ。金利引き上げ前は25年の販売台数は300万台で、その70%が分割払いと見込んでいた。現在は、車両販売の45%が分割払いとなっている。
24年の新車生産は10・7%増の257万4千万台に達した。また、下半期の新車生産は上半期より26・2%増えている。25年は、ハイブリッドおよび電気自動車を開発する国内メーカーによる新車投資、さらに中国メーカーによる新工場の稼働開始による生産増が期待されており、274万9千台に達すると予測されている。
24年の輸入台数は46万3千台で、15年以降で初めて、輸出台数の40万3千台を上回った。主な輸入先国はメルコスル諸国とメキシコで、全体の38・5%を占めた。だが、最も増えたのは中国からの輸入で、415%増の16万5千台に達した。
一方、輸出先の筆頭にはアルゼンチンが再登場し、前年比で39%増、市場シェアの40%となる14万9500台が輸出された。メキシコは前年の12万7600台から9万5千台に減り、シェアを25%に落とした。
Anfaveaは、25年の輸出台数は6・8%増の42万8千台に達すると予測しているが、マルシオ・デ・リマ・レイテ会長によると、税制改革が行われたにもかかわらず、ブラジルは引き続き「税金を輸出し続ける」ことになり、これが外部市場での競争力を削ぐ原因となるという。
技術革新について見ると、24年は電気自動車が急成長を遂げ、販売台数が前年の3倍以上に。これにより、電気自動車が電動車両の1位となったが、プラグインハイブリッド車とハイブリッド車の販売も増え、市場でのシェアが3・4%から4・5%に拡大。電気自動車の販売は前年比で326%増加し、プラグインハイブリッド車とハイブリッド車の販売はそれぞれ、178%および130%の増加を記録した。