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リオ市北部=違法金融中枢の壊滅作戦=麻薬資金洗浄組織を摘発

2025年1月17日

アレマン地区を埋める警察車両(15日付メトロポレの記事の一部)
アレマン地区を埋める警察車両(15日付メトロポレの記事の一部)

 リオ市北部アレマン/ペーニャ地区の複合スラムで15日、麻薬密売組織のコマンド・ヴェルメーリョ(CV)の金融中枢を解体するためのトルニケテ作戦第2弾が行われ、構成員3人が死亡、13人が逮捕されたと同日付G1サイトなど(1)(2)(3)(4)(5)(6)が報じた。 同作戦は資金洗浄や資金調達計画「カイシーニャ・ド・CV」に焦点をあてたもので、州検察局組織犯罪対策専門行動グループ(Gaeco)や市警事務局の指揮の下、軍警特殊作戦実行部隊(Bope)を含む警官隊が、リオ州の第一特別刑事裁判所が出した逮捕令状14件を手に出動。逮捕令状の対象者1人はライバル組織との抗争で死亡し、8人が逮捕された。また、現行犯4人とマット・グロッソ・ド・スル州から逃亡中の犯罪者1人が逮捕された。残りの5人は逃亡中だ。
 軍警は装甲車両を含む重装備で現地に向かったが、CVは各種の銃器を揃えた上、バリケードを築き、坂道に油を流すなどの策で警官隊を迎え撃ち、装甲車両の進行を阻んだ。
 油のために坂を登れなくなった装甲車両がずるずると後退し、路上駐車の車3台とバイク1台にぶつかった上、歩行者まで巻き込みそうになった様子は報道カメラマンが録画し、メディアに流した。別の地点ではレールを使ったバリケードがあり、バーナーや油圧ショベルも動員された。
 今回の作戦の標的となったのは、カイシーニャという名で知られ、資金を操る構成員や銀行名義を貸した親族などだ。CVの活動資金はエジガル・アルヴエル・デ・アンドラデ(通称ドカまたはウルソ、54歳)を筆頭とするグループが率先して行う縄張り争いや、縄張り内での麻薬密売、車や貨物の強奪、恐喝など、住民にも影響を与える様々な犯罪で賄われている。
 今回の作戦では、14日夜、「明日は警察が乗り込む」という情報が流れていたとされ、情報漏洩が疑われているが、市警のフェリペ・クリ局長は、「逮捕令状の半分は既に執行済み」として、情報漏洩による影響を否定している。
 作戦に先立つ捜査では、マネーロンダリング対策技術研究所が高度な技術を駆使して資金洗浄のあり方などを分析。少なくとも、違法な金融取引約5千件と総額2152万レ超の金の流れが判明していた。同作戦では、アレマン/ペーニャ地区の他、バイア州とパライバ州にも逮捕令状の対象者がいたという。
 警官隊は小銃8丁や機関銃1丁、拳銃1丁、麻薬、弾薬、手りゅう弾などを押収した。
 なお、作戦遂行にあたっては、イタオカ大通りなどの主要道路が封鎖され、同地区を通るバスは一時的にルートが変更された。また、Bopeの隊員1人を含む負傷者が出た他、家宅捜査令状が出ていない家に警官が踏み込み、物品を押収したといった苦情も出たという。


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