大サンパウロ市圏=2時間で23日以上の雨=各地で洪水や停電相次ぐ

24日と26日、大サンパウロ市圏で強い雨が降り、各地で洪水や停電の被害が出た。
24日午後はそれまでの30度を超える蒸し暑い天気から一転、サンパウロ市に大雨が襲った。気象予報サイト「クリマテンポ」によると、この日は雷鳴が1万3千回記録され、6千カ所で洪水が起きた。また、この1月はここまで雨の降りが鈍く、1~23日の降水量は80ミリだったが、この日はわずか2時間で120ミリを記録した。(1)
サンパウロ市内の大通りは31カ所で冠水が起きた。特に被害が大きかったのは北部で、アグア・フリア大通りでは屋根付近まで水に埋まった車が続出した。また、サンターナ地区では、1973年に製造された歴史価値の高いフォルクス・ワーゲンのフスカ車の屋根が壊れた状態で見つかり、話題となった。(2)
また、サンパウロ市地下鉄1号線ジャルジン・サンパウロ/アイルトン・セナ駅では、濁流が滝のように階段を下り、プラットフォームに届くほどの高さまで線路に水が入り込むなど混乱が拡大。同駅では翌日、ポンプで水を抜く作業が行われた。
さらに、大サンパウロ市圏全体で停電が起き、同日17時現在で約18万世帯が停電となっていた。(3)
壁画などで知られる聖市西部のベコ・ド・バットマンでは25日朝、玄関先で濁流に流された73歳男性が遺体で発見された。
強い雨は26日も降り、大サンパウロ市圏では5万8千世帯で停電が発生。イタペセリカ・ダ・セーラでは公園で遊んでいた7歳の子供が水に巻き込まれて死亡した。
予報では今週は連日雨となっており、さらなる注意が呼びかけられている。(4)