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BRICS=首脳会議をリオで7月開催=域内決済システム推進確認

2025年2月18日

2009年6月16日、ロシアのエカテリンブルグで開催された「第1回BRICサミット」(南アフリカ加入前) (Foto: Foto Ricardo Stuckert/PR)
2009年6月16日、ロシアのエカテリンブルグで開催された「第1回BRICサミット」(南アフリカ加入前) (Foto: Foto Ricardo Stuckert/PR)

 15日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)によると、ブラジルが議長を務めるBRICS首脳会議は7月6〜7日にリオ市で開催されることが正式に決まった。この発表は同日、エドゥアルド・パエス・リオ市市長、マウロ・ヴィエイラ外相、および連邦政府の代表者が参加した会議の後に行われた。
 ブラジルは、1月1日よりBRICSの輪番議長国を務めており、リオ市は昨年のG20首脳会議に続く国際会議開催となる。BRICS首脳会議には、BRICS加盟国およびパートナー国の国家元首が集まり、BRICS内および世界全体で文化的、商業的、観光的交流を促進し、国際関係強化に向けた重要な決定が行われる予定だ。
 ブラジルはこれまでにBRICS首脳会議を3回開催しているが、2010年と2019年は首都ブラジリア、2014年は北東部セアラ州フォルタレーザで開催された。今回の会議開催で、リオ市は国際的なイベントの重要な戦略的拠点としての役割が再確認された。
 これに先立ち、ブラジル政府は13日、2025年のBRICS活動予定と優先事項をまとめた文書を発表した。(3)主な優先事項はグローバル・サウス協力と社会開発のためのパートナーシップで、具体的には、グローバルヘルス協力、貿易・金融、気候変動、人工知能(AI)ガバナンス、国際連合(UN)改革などが挙げられている。
 グローバルヘルス協力の分野では、薬品やワクチンの研究・生産への投資増加が求められ、金融関連では、国際通貨基金(IMF)の改革と気候資金調達の重要性が強調されている。また、ブラジルは今年、国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP―30)の開催国でもあり、気候変動への対応に向けた国際的な協力の強化に言及。さらに、倫理的かつ安全で信頼性のあるAI技術の使用に関する議論が行われる予定で、個人データの保護と情報の整合性確保が重要課題として取り上げられた。
 同文書では、BRICSを世界が直面する課題や紛争の解決策を見つけるための共同の場として位置づけると共に、地政学的緊張や現行の多国間秩序の脆弱性への懸念も表明。
 ブラジル政府は、BRICS諸国間で自国通貨による支払いや受け取りが可能な決済プラットフォーム「BRICSペイ」の導入推進を継続することも発表。この措置は貿易と投資を促進するためのローカル決済手段を開発し、透明で安全、かつ包括的な決済システムを活用することを目指しているが、これは米国の利益に反するため、トランプ大統領は自国通貨に転換する国々に対して100%の関税を課すと度々脅しをかけている。ブラジル政府はこれに対しても「一方的な行動や過激主義の台頭は世界の安定を脅かし、不平等を拡大させる」と警告している。
 リオ・グランデ・ド・スル州連邦大学のファビアーノ・ミエルニチュク教授は「ブラジルは脱ドル化に向かうつもりはない。域内での現地通貨決済システム創設がどんな影響を及ぼすのか明確にする必要がある」と指摘。また、具体的な実施計画とその詳細が不足しているとし、もしBRICSが自国通貨での貿易促進や取引手数料の割引、資金調達の進展を実現すれば、重要な前進となると評価している。(4)


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