サンパウロ市=マルサル氏に選挙法違反判決=金を支払わせ支持求めた嫌疑で

昨年行われたサンパウロ市市長選に出馬して3位となったパブロ・マルサル氏(労働刷新党・PRTB)が21日、選挙法違法に問われ、サンパウロ州選挙地域裁から8年間の被選挙権剥奪の判決を受けた。同日付UOLサイト(1)が報じている。
この裁判は、サンパウロ市市長選に出馬したギリェルメ・ボウロス氏の社会主義自由党(PSOL)とタバタ・アマラル氏のブラジル社会党(PSB)の2党から起こされたものだ。
訴状によると、マルサル氏は政治的、経済的な力やメディアを乱用し、有権者に金銭を支払わせる形で自身への協力を募ったとされている。問題とされたのは昨年9月28日、マルサル氏がキャンペーンで、「私に支持されることを求める市議候補があなたにいたら、5千レアルをPixで支払ってくれたら、私がその候補の応援ビデオを作ろう」と呼びかけていた。一次投票の一週間前というタイミングでの応援ビデオの売り込みは違法性が問われた。
聖州選挙地域裁のアントニオ・マリア・パチーニョ判事は原告からの訴えを認め、マルサル氏に有罪判決を下した。
マルサル氏はこの判決に対し、サンパウロ州選挙地域裁に異議申し立てができる。そこで判決が変わらなければ選挙高裁、さらに最高裁に訴えることが可能だ。
マルサル氏は、支払われた金は自身のキャンペーンへの寄付だから、「自分自身は金を受け取っていない」として無罪を主張している。
マルサル氏はこの他にも、対立候補の虚報拡散や候補者討論会での他候補への誹謗中傷などが問題となり、物議をかもし続けていた。