連休前から大雨のミナス州=連休中は強い雨降る地域も

ミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテ大都市圏は16日に豪雨に見舞われ、洪水や倒木、交通事故などが相次いだ。今回は死者は出ていないが、同州では昨年10月1日以降、3月31日までに170市が非常事態宣言を宣言。今月12日に亡くなった14歳の少女も込みで27人の死者が出ていると16日付エスタード・デ・ミナス紙(1)(2)が報じた。

市内全域に注意報や警報が出たベロ市では、パンプリャ地区エンジェニョ・ノゲイラ区を通る環状線ヴィトリア方面行き車線で乗用車が水に囲まれて立ち往生した。北西部ラゴイニャ区では電線上に木が倒れ、変圧器が小爆発を繰り返したため、感電の危険性がある場所に取り残された人達が消防士に救出される事態も起きた。他地区では倒木が車を直撃する事故なども起きたが、今回の雨では死者は出ていない。
ベロ市周辺では国道381号線や州道10号線で、大型貨物車が路上にL字状に停車するような事故が起き、車の通行が妨害された。国道での事故では死傷者は出なかったが、州道での事故では運転手が負傷し、消防による手当の後、救急診療所に運ばれた。
同州は、17日以降、強い雨に見舞われる可能性があると報じられた連邦自治体の一つだが、実際にはその前に被害が出始めた。
17日付OESTE(3)はMeteoredの情報として、17日は大量の水分を含む大気が流れ込むため、南東部と中西部の天気が不安定になり、ミナス州やエスピリトサント州、マット・グロッソ・ド・スル州で豪雨が降る可能性があると報じた。南東部と中西部では、通常より強い天気の異変が起こることを示す極端予測指数(EFI)が0・8以上の地域が複数あるという。EFIが0・5~0・8だと通常より強い天候異変、0・8以上だと極度の異変が起こり得る。
大量の水分を含む大気の流れは、南東部東側の大西洋南部の低気圧に向かい、赤道下に近い大西洋から流れてきた水蒸気を含む大気がアマゾン地域を経て南東部に流れ込む「大気の川」によって生じるもので、ブラジル中央部のマット・グロッソ・ド・スル州、サンパウロ州内陸部、アマゾン西部などに豪雨を降らせ得る。また、マット・グロッソ州、マット・グロッソ・ド・スル州、パラナ州北部、ミナス州、エスピリトサント州、リオ州北部などでも局所的な嵐や1日に100ミリを超える雨が降る可能性がある。特に懸念されているのは、ミナス州北部や同州のジェキチニョニャ渓谷だ。