世論調査=決選投票でルーラ敗北?=人気下降、右派候補に軍配

パラナ・ペスキーザが22日に発表した26年大統領選に関する世論調査の結果によると、ルーラ氏はボルソナロ氏に敗北し、ミシェレ夫人とも引き分けると同日付カルタ・カピタルなど(1)(2)が報じた。
26年大統領選ではルーラ氏が再選を目指すことが確実視されている一方、右派候補は不明確な部分を残している。
調査では右派や極右派候補に現時点では被選挙権がないボルソナロ前大統領やミシェレ・ボルソナロ氏(共に自由党・PL)、サンパウロ州のタルシジオ・デ・フレイタス知事(共和者)らの名前を挙げ、シミュレーションを行っている。
前大統領が出馬した時の一次投票は、ボルソナロ氏38・5%、ルーラ氏33・3%、シロ・ゴメス氏(民主労働党・PDT)9・7%、ゴイアス州のロナルド・カイアド知事(ウニオン)3・6%、リオ・グランデ・ド・スル州のエドゥアルド・レイテ知事(民主社会党・PSDB)2・9%、パラー州のエルデル・バルバーリョ知事(民主運動・MDB)、白票7%、不明4・2%となっている。
2番目はミシェレ夫人が出馬した場合で、ルーラ氏33・7%、ミシェレ氏31・7%、シロ氏11・8%、カイアド氏6%、レイテ氏3・8%、バルバーリョ氏0・9%、白票7・3%、不明4・7%だった。
右派候補がタルシジオ氏の時は、ルーラ氏34%、タルシジオ氏27・3%、カイアド氏4・8%、レイテ氏4・4%、バルバーリョ氏1・1%、白票9・8%、不明5・9%となっている。
4番目は右派候補がラチニョ・ジュニオル・パラナ州知事(社会民主党・PSD)の時で、ルーラ氏33・3%、ラチニョ氏16・2%、シロ氏14・2%、カイアド氏8・7%、レイテ氏4・9%、バルバーリョ氏1・3%、白票15%、不明6・4%となっている。
決戦投票のシミュレーションでは、ボルソナロ氏対ルーラ氏が46%対40・4%(白票9%に不明4・6%)、ミシェレ氏対ルーラ氏が45%対41%(白票9・2%に不明4・8%)、タルシジオ氏対ルーラ氏が43・4%対40・6%(白票10・5%に不明5・5%)で、全て右派候補がリードした。
今回調査は16~19日に全国160市で行われ、2020人が回答。誤差は上下に2・2%ポイントで、信頼度は95%だから、ルーラ氏とボルソナロ氏が対峙する場合は、一次投票、決選投票共に、ボルソナロ氏が誤差の範囲内以上の差をつけて当選し得る。ミシェレ氏の場合は一次投票では誤差の範囲内で2位になったが、決選投票では誤差の範囲内でリード。タルシジオ氏、ラチニョ氏は一次投票では誤差以上の差がついたが、タルシジオ氏も決選投票では誤差の範囲内でリードしている。
ただ、インフォマネー(3)とクリックRDC(4)は、ミシェレ氏とタルシジオ氏は決選投票では42・1%対41・4%と41・2%対40・3%で、誤差の範囲内だがルーラ氏の後塵を拝しており、現時点でルーラ氏に勝てるのはボルソナロ氏だけとしている。前大統領が26年大統領選に出馬できるかは恩赦法審議などにかかっているが、現時点では可能性は低いと言えそうだ。
今回調査は最近のルーラ氏やルーラ政権への評価が低下傾向にあることを反映したものといえ、大統領は所得税減免や新経済活性化計画(PAC)などを巡る動向に起死回生をかけている。