ポルトガル=不法移民に大量退去命令=ブラジル人への影響はいかほどか

ポルトガル政府が1万8千人の不法移民に対して国外退去命令を出す予定だ。同国はブラジル人移民の多さで知られており、その動向が注視されていると4日付G1サイト(1)が報じた。
ポルトガルのアントニオ・レイトン・アマロ政府大統領府大臣が3日に発表したところによると、国外退去を余儀なくされた移民の居住申請が、規則に従ったものではなかったため同国の移民保護庁によって却下されたという。
同国では移民の居住申請を一定期間分析している。そのうち現地の規則に従わなかった者が、ポルトガル統合・移民・庇護庁(AIMA)によって申請を却下された結果、国外退去命令になった。
この退去命令では20日以内にポルトガルから退去することが義務付けられており、従わない場合は強制退去になる。同大臣によると、来週にも4574人に通達が届くことになっているという。
アマロ大臣によると、1万8千人にも及ぶ退去対象者の大半はすでに欧州の他の国で退去処分を受けているか、犯罪歴を理由に滞在許可を拒否された人たちだという。この退去命令の数は増加が予想されている。それは同国への居住申請待ちが現在、11万人にも及んでいるためだ。
今回のこの報道はブラジルでも注目を集めている。それは同国への合法移民のうち、ブラジルは35%と圧倒的な数字を占めるためだ。ポルトガルはブラジルに対し、観光客として入国後に居住申請を行うことを可能にした法の施行後、居住者が急増していた。
リスボン駐在のアレッサンドロ・カンデアス総領事は「ブラジルでこの措置を受けることになる人の正確な数を知りたい」と語っている。
アマロ大臣がラジオで語ったところによると、退去対象者の3分の2はインドやパキスタン、バングラデシュ、ネパール、ブータンからの移民だという。