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2人に1人が債務不履行=平均負債額は1588レ

2025年5月20日

各州の債務不履行者の割合(19日付ヴァロール紙サイトの記事の一部)
各州の債務不履行者の割合(19日付ヴァロール紙サイトの記事の一部)

 金融サービス企業パスコアロットが、銀行業務集中サービス(Serasa)を含む複数のデータを基に行った調査によると、ブラジルでは成人の約46・6%にあたる7570万人が債務不履行に陥っており、平均的な負債額は1588レアルに上ることが明らかとなった。これは2024年3月から3・8%(約280万人)の増加を示し、国民の負債総額は同期比で13%増の4380億レアルと見積もられていると、19日付ヴァロール紙(1)が報じた。
 パスコアロットのエコノミスト、ラファエル・サアブ氏は、債務不履行者は必ずしもSerasaやクレジット保護サービス(SPC)に登録されている必要はなく、支払期限を過ぎた債務を抱える個人全般を指すものと説明しており、「向こう数年間は債務不履行率が現状水準を維持する見通しだ」と述べている。
 州別で債務不履行率が最も高いのはアマパ州の61・8%で、以下、連邦直轄区60・1%、リオ州55・6%、アマゾナス州54・5%と続く。一方、最も低いのはサンタカタリーナ州の36・5%で、ピアウイ州37%、エスピリトサント州41・5%、リオ・グランデ・ド・スル州41・6%と続いた。
 また、債務の内訳は、銀行およびクレジットカード関連が28・5%で最も多く、公共料金20・6%、各種サービス19・1%、金融会社への負債11・2%が続いた。
 ジェトゥリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)のフラヴィオ・バレット氏によれば、債務水準は依然として高止まりしており、新型コロナ後もその傾向が続いている。今後の債務増加のペースは、家計の新たな負債負担やマクロ経済の状況に依存し、これらが負債拡大を抑制する可能性があるとし、「多くの家庭は既に返済負担が大きい」と警鐘を鳴らしている。
 また、同氏はブラジルにおけるクレジットカード利用による債務の割合が他国と比べて顕著に高いことを指摘。多くの家庭が収入補填手段としてカードを使い、日常的支出を賄っていると説明している。
 さらに、従来型の金融投資に対する国民の関心低下とオンラインスポーツ賭博(Bets)の拡大も指摘されている。金融マーケット業者協会(Anbima)によれば、Betsの参加者は約2300万人で、定期預金への預金者の1千万人や投資信託への投資者の900万人を大幅に上回る。


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