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カンヌ映画祭=ブラジル初の主演男優と監督W受賞=「シークレット・エージェント」快挙

2025年5月27日

ヴァギネル(左)とKMF(Victor Juca/Divulgacao)
ヴァギネル(左)とKMF(Victor Juca/Divulgacao)

 現地時間の24日、フランスで開催されていたカンヌ映画祭でブラジル映画「シークレット・エージェント」の主役ヴァギネル・モウラが主演男優賞、監督のクレベール・メンドンサ・フィーリョが監督賞を受賞と、2冠に輝く健闘を見せた。
 「シークレット・エージェント」は18日にカンヌで公開された際、終演後に13分間にも及ぶスタンディング・オベーションを受けるほどの大好評を獲得。世界各国の映画評論家たちからも絶賛続きで、受賞結果が期待されていた。
 最初は主演男優賞で、ヴァギネル・モウラが受賞した。同賞をブラジル人が受賞するのはこれが史上初だ。別の映画の仕事で欠席したヴァギネルの代理で、監督のクレベール・メンドンサ・フィーリョ(KMF)が受け取った。
 そして、監督賞ではKMFが受賞。彼は2019年に前作の「バクラウ 地図から消された村」で審査員賞を受賞したが、今回は待望の監督賞受賞となった。
 KMFは「地球上の映画の聖地カンヌに来れて光栄だ。ブラジル、とりわけ、ペルナンブッコ、レシフェに抱擁を」と出身地のペルナンブッコ州レシフェに感謝を捧げた。この作品を含む、彼のこれまでの作品は常にレシフェが舞台となっているが、今作も、軍政時代の1977年に故郷のレシフェに戻ってきた主人公が命を狙われるサスペンスとなっている。
 ブラジル映画は、今年3月のアカデミー賞で「アイム・スティル・ヒア」が国際長編映画賞を受賞。オスカー像が初めてブラジルに渡ったが、それに引き続いての快挙となる。
 最大賞のパルムドールはイランのジャファル・パナヒ監督の「イット・ワズ・ジャスト・アクシデント」にさらわれたが、今回のカンヌで複数部門で受賞した作品は「シークレット・エージェント」のみ。近年、カンヌで好成績を収めた作品はアカデミー賞でも有利な状況が続いており、2年連続でブラジル映画がオスカー争いを行うことが早くも期待されている。
 この立て続けのブラジル映画の快挙を受け、ルーラ大統領も「我が国の才能、文化、歴史の重要な一章を紹介する映画で世界の聴衆や批評家を喜ばせ続けるのだ」と喜びを語った。 (1)


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