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元子役殺害=被告に98年の実刑判決=殺害後に3年間逃亡の末

2025年6月3日

クペルチーノ被告(Reproducao)
クペルチーノ被告(Reproducao)

 2019年に子役俳優とその両親を殺したパウロ・クペルチーノ被告に対し、サンパウロ市の刑法裁判所が5月30日、98年間の実刑判決を下した。同日付UOLサイト(1)が報じている。
 この裁判は2019年6月9日に、子役俳優だったラファエ・ミゲルさん(当時22歳)とその両親が、ラファエルさんの恋人のイザベラ・チブシラニさんの自宅前で、イザベルさんの父親のクペルチーノ被告によって殺害された事件に関するものだ。同被告は逃亡した上、偽証や偽装を重ね、3年間逃亡を続けたの末、2022年5月に逮捕された。
 この日の裁判は陪審裁判で、7人の陪審員全員が有罪に賛成票を投じた。クペルチーノ被告は裁判にも参加し、弁護士同士が繰り広げた2時間にわたる議論の一部始終を見ていたが、判決文が読み上げられた時はその場を後にしていた。
 この裁判では、検察のチアゴ・マリン氏とロジェリオ・ザガロ氏がクペルチーノ被告の殺人に対する責任追及を行った。「殺害を犯していないなら、なぜ逃亡し、偽造身分証明書を作成し、刑事弁護士を雇う必要があるのか」とザガロ検察官は訴えた。
 また、クペルチーノ被告の兄弟のジョエル氏は、「パウロはラファエルさんの両親が彼の娘に対してオーディションを受けるよう勧めた時に毒を盛られていたと語っていた」と語り、殺害の理由が出来ていたとの証言を行った。
 これに対し、弁護士のミリアン・ヌーネス・ソウザ氏は、「証拠の一貫性がない」「被害者の検死は事件後すぐに行われていない」ことを理由にクペルチーノ被告の無罪を主張していた。
 逃亡を助けたとして同時に起訴されたエドゥアルド・ジョゼ・マシャド被告とヴァンデルレイ・アントゥネス被告は、無罪となった。
 判決後、ラファエルさんの遺族らがその結果を喜んだのはもちろんだが、同被告の娘でラファエルさんの恋人だったイザベルさんも、「この混乱の真犯人は自分がしたことの代償を払うことになるだろう」と語り、「正義はなされた」との見解を表明した。(2)


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