ポルトガル=約5千人のブラジル人に退去命令=インドに次ぎ2番目に多い数

ポルトガル政府がブラジル人の居住許可申請者約5千人に対し、国外退去命令を出す見込みでいる。2日付フォーリャ紙(1)が報じている。
ポルトガルでは5月以降、居住許可申請を却下された移民の数がほぼ倍増しており、移民への国外退去命令が相次いで出ている。アントニオ・レイトン・アマロ大統領府閣僚審議会議長によると、居住許可申請を却下され、自主退去または強制退去を命じる通知を受け取るはずの人は3万3983人に上る。同国の統合移民保護庁(AIMA)は現在、1日2千人のペースでポルトガルからの退去を命じているという。
この国外退去対策に関しては当初、「対象となるのは主にインドやパキスタンからの移住希望者」とされていたが、ブラジル人も5386人が国外退去の対象となっていることがわかった。この数はインドの1万3466人に次ぐ、大きな数だ。
ブラジルは言語が同じということもあり、かねてからポルトガルへの移民が多く、観光ビザで入国した人も5年以上滞在したら居住申請が可能となった時期に急増していた。2023年の時点で51万3千人のブラジル人が同国に居住している。(2)
なお、ポルトガルが現在出している退去命令は、20日以内の自主退去を求めるもので、期日内の自主退去を拒んだ場合は強制退去も起こり得る。