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「100周年の準備進める」=汎アマゾニア日伯協会の堤会長

2025年7月29日

編集部を訪れた成田さん、堤さん、伊藤まみさん
編集部を訪れた成田さん、堤さん、伊藤まみさん

 北伯日系社会の代表機関である汎アマゾニア日伯協会の堤剛太会長(77歳、東京都出身)は11日、日本祭りで来聖した折に編集部に立ち寄り、パンデミック以降の協会運営の混迷から脱しつつある状況を説明した上で、2029年にアマゾン移住100周年を控えて実行委員会を今年中に立ち上げる予定であることを明言した。

 堤さんは「パンデミックでイベントなどが開催できなくなって収入が激減しましたが、税金などの支出はそのまま。その結果、協会の財務状態が悪化して運営がニッチもサッチもいかなくなり、総会を開いて会計報告することもできなくなりました。でもようやく5月25日に総会を開催して2年分の事業報告、本年度の事業計画案を承認、新理事会を選任し、我々が財政再建を進めることになりました」と説明した。

 同協会ではだいぶ前に世代交代を果たしていたので、1世会長は実に20年ぶりだという。堤さんは同協会の事務局長を1987年から2013年まで四半世紀も勤め上げ、現在の伊藤まみさんにバトンタッチした。組織の隅々まで知っており、定年退職しつつも理事として協会を支えていた。

 堤さんは「個人的にはアマゾン移住史を執筆中なので、会長就任は固辞したのですが、どうしてもと頼み込まれ、仕方なくやることになりました」と報告しつつ、「でもやるからには、日伯(協会)にはお世話になったので恩返しの気持ちでやり遂げたい」との想いを述懐した。

 「実際の財務状態を見たら、思ったより悪くなかった。これなら再建できると思う。すでに再建の筋道はできているので、コツコツとイベントをやりながら稼いでいきたい」との抱負を述べた。

 すでに6月19日に婦人部を中心に「第1回牡蠣祭り」も開催し、利益を上げたという。7月5日には第21回七夕祭りも。堤会長は「次はすき焼き祭りを計画中」とのこと。一緒にきたアマゾニア日伯援護協会の成田アメリア事務局長も「あちこちの団体同様、援協としても全面的に応援するつもり」と援護射撃をする。

 さらに堤さんは「1年半後の役員選挙で次の方に、会長職を譲りたいと思っている。でもそれまでに100周年に向けた準備も進めていく。日本からの来賓にも招待状を渡さなければなりません。すでに一部初めており、今後、本格的に動き出します」と意欲的に語った。

 


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