「シークレット・エージェント」に強敵!=「センチメンタル・バリュー」の存在
来る15日に世界最大の映画の祭典アカデミー賞(オスカー)の授賞式が行なわれる。週が明ければブラジル国内のエンタメニュースもこれが中心となるだろう。なんといっても4部門にノミネートされたブラジル映画「シークレット・エージェント」の存在があるからだ。
とりわけ注目されているのは国際長編映画賞部門だ。昨年同賞を受賞した「アイム・スティル・ヒア」に続く2年連続でのブラジル映画受賞がかかっている。既にオスカー前哨戦と言われる映画賞「ゴールデン・グローブ」で同部門を受賞しただけに、ブラジルの映画ファンの中で「受賞は確実」と思っている人も少なくない。
だが、コラム子は今年に関して言えば、オスカー争いは決して楽なものではないと見ている。それは同部門にかなり手強いライバルが存在するためだ。それがデンマーク映画「センチメンタル・バリュー」だ。
この「センチメンタル・バリュー」は、ノルウェーに家族を残してスウェーデンに移住し、映画監督として大成した男が、妻亡き後にノルウェーに帰り、長きに渡り会っていなかった2人の娘と再会する物語。男は女優として成功した長女に対し、亡き妻をモデルにした自身の映画の最新作のヒロインに抜擢しようとするも、長年にわたる確執は簡単には収まらず…という話だ。
この映画で、国際的にも有名な俳優ステラン・スカルスガルドが助演男優賞の有力候補となったほか、長女役のレナーテ・レインスヴェが主演女優賞、監督のヨアキム・トリアーが監督賞など全体で9部門にノミネート。「シークレット・エージェント」の4部門を大きく上回っている。
コラム子はこの映画を昨年の末に見ているが、その時から「これはかなり手強いな」と思っていた。「親子の愛憎劇」ではかなり久々の傑作だと思ったし、個人的な嗜好でいえば、作品賞の本命と目されている「ワン・バトル・アフター・アナザー」や「罪人たち」よりも面白いとさえ思った。
さらに、「センチメンタル〜」は作品のクオリティもさることながら、米国の人気女優エラ・ファニングを出演者に迎えていたり、内容が国籍に関わらずわかりやすいため、有利だと思った。
対して「シークレット・エージェント」は素晴らしい作品だが、実のところかなりブラジル文化色が濃い。国内でもマニアックな部類の北東部の文化を知らないと理解できないところがある。その点が国際アピールとして引っかかるのだ。
果たして結果はどうなるか。15日をドキドキしながら待ちたい。(陽)








