《ブラジル》農業生産=21年は0・4%の減産=22年は新記録更新か

11日の地理統計院(IBGE)の発表によると、21年の農業生産は前年比で0・4%減の2億5320万トンに終わったが、22年は新記録を更新する見込みと同日付現地サイトが報じた。
21年の農業生産高は、中西部と南東部を中心とする少雨による作付けの遅れや干ばつと、6~7月の厳しい寒さの影響を受けた。
だが、21年10月に南部や南東部、中西部で十分な量の雨が降り、大豆の作付けを前倒しした上、収穫も急いでいる事で、2期作目の収量増が見込まれる事などで、22年の生産高は2億7710万トンに上ると見られている。
この数字は前回予測より0・3%(90万トン)少ないが、それでも、21年の実績を9・4%(2390万トン)上回り、新記録を更新する見込みだ。
22年は大豆が2・5%、1期目のトウモロコシが11・2%、2期目のトウモロコシが29・4%、綿花が4・6%、ソルガムが11・4%、1期目のフェイジョンが10・8%、2期目のフェイジョンが4・6%の増産となると見込まれている。
大豆の収量は1億3830万トン、トウモロコシの収量は1億890万トンと予想されており、達成できれば共に新記録を更新する見込みだ。
他方、米は4・9%、小麦は7・4%のように減産が予測されるものもある。だが、米の収量は国内消費分を十分に賄える量だという。
なお、21年の生産高は最終予想を42万トン余り上回ったが、20年の実績は90万トンほど下回った。
収量の92・6%、作付面積の87・3%は大豆とトウモロコシが占めた。生産量1位は生産量全体の28・2%を生産したマット・グロッソ州で、14・9%のリオ・グランデ・ド・スル州、13・1%のパラナ州、10・5%のゴイアス州がそれに続く。
地域別では南部と北東部、北部が前年を上回ったが、中西部と南東部は減産となった。