下院増員法案=ルーラが拒否権を行使=国民85%が反対示す中

ルーラ大統領は16日、連邦議会が承認した下院の定員増員法案に拒否権を行使した。下院増員に対しては国民も大半が反対している。同日付G1サイト(1)(2)が報じている。
この法案は下院の定員を現状の513人から531人にするというものだ。この法案は6月に連邦議会で承認され、次回選挙から適用されるとしていた。
ルーラ大統領は拒否権を行使するか否かを決める期限は16日で、ダヴィ・アルコルンブレ上院議長は、大統領がその日までに態度を決めない時はこの法案を施行することを示唆していた。
大統領が拒否権を行使したことで、下院の議席再配分は選挙高裁が行うことになる。
今回の下院の議席数変更は、2023年に最高裁が2022年の国勢調査の結果に基づいて議席配分を更新するよう命じたことによって起きている。
従来通りの方法で再配分を行った場合は、アラゴアス州、バイア州、パライバ州、ペルナンブッコ州、ピアウイ州、リオ州、リオ・グランデ・ド・スル州で下院の議席が減るはずだったが、それを防ぐために議席を増やす法案が出され、承認されていた。
クエスチ社が行った最新の世論調査では国民の85%が議席を増やすことに反対していることがわかっている。この増員により、国の負担は年間で1億5千万レアル増えると報じられている。また、下議数増加は州議や市議の増加も招くため、法案が裁可されれば、連邦自治体や地方自治体の負担も増すはずだった。