《ブラジル》大統領が年間予算法裁可=総額4兆7300億レアル
ボルソナロ大統領が22年度の年間予算法(LOA)を裁可し、24日付連邦官報に掲載したと同日付現地サイトが報じた。
今回裁可された予算総額は4兆7300億レアルで、内1億8800億レアルは公的債務の借り換えに振り向けられる。
22年度のプライマリー収支は793億レアルの赤字となり、連邦予算基本法(LDO)で見込まれていた赤字額の1705億レアルより少なくなった。
だが、公共投資額は423億レアルでこれまでにない程の低額となった一方、予算案審議の際の報告官の裁量で使用できる秘密予算(オルサメント・セクレット)は165億レアルと高水準を保っている。
秘密予算は昨年も、政府に都合の良い法案を通すためにばら撒かれ、予算配分の基準や金の使途が不透明な上に、低質の材料を使った道路の改修工事などが問題になり、最高裁が払い出しを差し止める事態が起きた。だが、今年度の予算法では議会が承認した通りの金額で裁可され、問題の根が残りそうだ。
また、議員割当金には拒否権が行使され、総額が356億レアルになった。議会が不服とした場合は覆される可能性がある。
また、57億レアルに引き上げるようにとの要請も出ていた選挙基金は49・6億レアルで据え置かれた。それでも、18年の統一選での17億レアルや20年の地方選での20億レアルと比べると破格といえる金額だ。
なお、年末来、国税庁職員や中銀職員らの役職返上騒ぎや、18日の公務員ストの原因となった公務員給与の調整問題は3月まで持ち越される見込みだ。公務員達は2月にゼネストも計画している。