《ブラジル》失業率2桁台25年まで=16年から10年間続く?

現在のブラジルの失業率は11・6%だが、市場関係者らは失業率が2桁台という状態は少なくとも2025年まで続くと見ている事が分かったと17日付伯字サイトが報じた。
ブラジルの失業率が10%を超えた状態は2016年から続いており、この予想が当たれば、失業率が2桁台という状態は少なくとも10年間継続する事になる。
失業率が2桁台という状態が25年まで続くというデータは、中央銀行の市場予測システムでも確認されているが、2026年以降の予測はまだ出ていないという。
雇用が回復し、失業率が下がるために欠かせないのは経済活動の活性化であり、経済成長だ。
応用経済調査院(Ipea)が1992年から2014年の地理統計院(IBGE)のデータを基に解析したところによると、失業率が2桁台となった状態がこれほど長期に及んだ事はないという。
中央銀行元理事のアレッシャンドレ・シュワルツマン氏は、「パンデミック前までの数字で見ると」と前置きした上で、「失業率が下がるには経済が2%以上成長する必要がある」と述べた。
ブラジルの国内生産(GDP)は、2020年のパンデミック初年に3・9%のマイナス成長となった事もあり、昨年は推定4・5%成長したものの、今年は0・3%、来年が1・5%、2024年と25年が2%の成長との予想だから、25年までは失業率は下がらないと見られている。
2012年以降を見ると2%以上成長したのは2013年の3%のみ。2014年の0・5%増後は、2015年3・5%、16年3・3%のマイナス成長となっている。