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《ブラジル》ゲデス経済相が工業税25%引き下げ発表=FGTSの引き出しも示唆

2022年2月24日

ゲデス経済相(Antonio Cruz/Agencia Brasil)
ゲデス経済相(Antonio Cruz/Agencia Brasil)

 パウロ・ゲデス経済相は22日、工業製品税(IPI)の25%引き下げを発表した。同相はそれと同時に、勤続期間保障基金(FGTS)の引き落としを現在、考慮中であることを示唆した。22、23日付現地紙、サイトが報じている。
 ゲデス経済相の発言はBTGパクトゥアルのイベントの中で行われた。同相はそこで、「ブラジルで農業が栄えているように見えるのは、農業には製品に関する税がかからないからだ。工業はこの30〜40年間、高税、高金利、過剰な人件費の三重苦で苦しんできた。今こそ、ブラジルの再工業化のための第一歩を踏み出すべきだ」と語り、「IPIを25%下げる」と宣言した。
 ブラジルの工業製品にかかる税金は0%〜30%が大半だが、物によっては非常に高い税金を課される場合がある。とりわけそれは「不健康」だと見なされるものに対して顕著で、タバコに至っては300%もの税がかけられている。

 ゲデス経済相はまた、FGTSの引き落としを行う可能性があることを示唆した。FGTSは給与労働者が毎月天引きされる積立基金だが、過去にも家計が苦しいと判断された時期に引き出しを可能にしたことがあった。
 今回の引き落としに関しても、同相は「年末までに経済を成長させなければならない。FGTSの資金は本来労働者のものだから、彼らが借金返済などの苦境を乗り越えられるよう利用すべきだ」との見解を述べている。
 昨年10月の統計によると、負債を抱えている家庭が全体の半分を超える51・1%を記録するなど、経済状況の悪化が深刻になっている。
 フォーリャ紙が23日付で報じたところによると、今回、連邦政府が考えているFGTSの引き落としによって、労働者は総額で4千億レアルの恩恵を受けられるとの算段が行われているという。
 だが、引き落とし額に関しては上限が定められる予定で、500〜1千レアルの間になると予想されている。


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