《ブラジル》失業率が11・2%に低下=16年1月以来の低率に
地理統計院(IBGE)が18日、1月までの3カ月間の平均失業率は11・2%で、失業者は1200万人に減ったと発表したと同日付現地サイトが報じた。
IBGEによると、1月までの失業率は、前期(昨年8~10月)の12・1%より0・9%ポイント改善した。1月までの3カ月間で比べると、2016年1月までの9・6%以来の低率だ。
また、失業者は前期比で6・6%(85・8万人)、前年同期比では18・3%(270万人)減少した。
11・2%という数字は、市場関係者が予測していた11・4%を下回ったが、歳末商戦終了後の解雇などの影響か、昨年10~12月に記録した失業率の11・1%はわずかながら上回った。
なお、就労者総数は9540万人で、前期比で1・6%(150万人)、前年同期比では9・4%(820万人)増えた。1月時点の就労者数はやっと、パンデミック前の就労者数を超えた。
また、総人口に占める就労者の割合も前期の54・6%を超え、55・3%となった。
ただし、労働者の平均所得2489レアルは前期比で1・1%、前年同期比では9・7%減少している。この金額は、1月までの3カ月間の比較では統計史上最低だった。これまでの平均所得の最低額は、2012年10~12月の2465レアルだった。
平均所得が減少した事で、就労者全体の所得総額も前年同期比で0・9%減の2326億レアルとなった。
平均所得や所得総額が減少した主な原因は非正規雇用者が増えた事だが、正規雇用ではあっても、希望通りの日数や時間数で働けない雇用形態の人が増えている事なども影響している。