site.title

《ブラジル》知事らがICMS凍結延長=ガソリンなどに90日間

2022年3月24日

 全国の知事が22日にフォーラムを開き、ガソリンとエタノール、台所用のプロパンガス(LPG)に対する商品流通サービス税(ICMS)凍結を90日間延長すると発表したと22、23日付現地紙、サイトが報じた。
 これらの燃料に対するICMS凍結は3月31日までの予定だったが、国際的なコモディティ価格高騰などに伴う燃料インフレの高進が続いているため、ICMSの凍結継続が決まった。
 連邦議会が承認し、ボルソナロ大統領が裁可した法令にはディーゼル油に対するICMSも含めた形の凍結が定められており、22日にはディーゼル油に対するICMSの課税率を一律にする事への同意も得られた。
 だが、知事らはディーゼル油に対するICMSを過去5年間の平均で決め、2022年末まで凍結する事に関しては不満を残しており、最高裁に同法令の一部改正を求める訴えを起こす意向だ。

 ICMSは州税で、その課税率を凍結すると収税額が大幅に減る連邦自治体が出てくる。大幅な収税額の減少は、各知事や各政府にとって財政責任法違反に問われる原因となり得る。知事らは、先に裁可された法案は違憲とも考えており、最高裁の判断を仰ぐ必要があると合意した。
 ガソリンなどに対するICMS凍結延長を発表したのは、知事フォーラム報道官のウエリントン・ジアス・ピアウイ州知事で、先日裁可された法令通りだと、今年のICMS徴税見込み額は300億レアルから140億レアルに減額となると強調した。
 ボルソナロ大統領は大統領選をにらんだインフレ抑制に躍起になっている。ただし、 ディーゼル油へのICMSは連邦自治体毎に課税率が違うため、全国一律にすると、平均より低かった連邦直轄区やサンパウロ州など10の連邦自治体では、ディーゼル油の消費者価格が値上がりするという逆効果が出る事もわかっている。


《ブラジル》91歳の女性が腕に刺青=孫の医学部合格祈願が叶い前の記事 《ブラジル》91歳の女性が腕に刺青=孫の医学部合格祈願が叶い《ブラジル》パスコアの卵は小さめ?=値上がりで財布の紐固めに次の記事《ブラジル》パスコアの卵は小さめ?=値上がりで財布の紐固めに
Loading...