Fiocruz=マラリア感染の血液検出=優れもののNATプラス

リオ市内の献血センターで、オズワルド・クルス財団(Fiocruz)の免疫学技術研究所(Bio‐Manguinho)が開発し、2022年11月から実用化された検査用キットのNATプラスにより、マラリアに感染した患者からの血液が判別されたと25日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。 マラリアに感染した患者からの血液の判別に使われたキットは、既に50万袋以上の血液の検査に使われており、22年11月に使用が開始されて以来、HIVやB型肝炎、C型肝炎も検出していた。
献血後の血液は4人の命を救うと言われているが、逆にいえば、感染症に冒された人からの血液であることがわからないまま、輸血などに使われれば、1袋につき、最低でも4人の感染症患者が発生する可能性がある。
NATプラスによる検査で検出された感染症の血液は、これまでに12袋あり、48人の感染が防がれたことになる。感染が確認されたのは、北部6件、北東部2件、南東部4件で、南東部は全てリオ州で献血された血液だった。
NATプラスは、感染症の発生が確認されている地域で献血された血液を輸血や血液製剤に加工したりするまでの期間の短縮にも役立つ上、感染症が確認されていない地域で提供された血液の安全性確認にも役立つ。
このキットは、通常の献血センターの他、臓器提供者や心臓発作で急逝した提供者からのサンプルにも使用できるため、移植時の安全性も高まるという。
全国14カ所の公立の献血センターへの同キットの導入は2024年までに完了する予定だという。