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ハダジ「GDP0・9%増驚き」=第3Qに危惧、税収増課題=24年収支赤字ゼロに不安

2023年9月5日

ハダジ財相(Valter Campanato/Agencia Brasil)
ハダジ財相(Valter Campanato/Agencia Brasil)

 【既報関連】地理統計院(IBGE)が1日、第2四半期(Q)の国内総生産(GDP)は前期比で0・9%増となったと発表した。この数字は市場予想の約3倍で、2期連続で予想を超える伸びとなった。フェルナンド・ハダジ財相(労働者党・PT)はこの結果に喜びながらも、2024年の基礎的財政収支の赤字ゼロ化という目標達成が困難であることや税収増という課題の大きさも認めていた。1日付フォーリャ紙(1)(2)などが報じている。
 2023年第2四半期のGDPに関する市場の予想は「微増」とされており、平均で0・3%との見方が強かった。だが、1日に発表されたGDPは0・9%増と予想以上のものだった。
 今回のGDPを押し上げた要因は、経済活動全体の70%を占めるサービス部門が0・6%増だった上、工業も0・9%増を記録したことが挙げられる。
 これで、今年上半期(年の最初の半年間)で3・7%増、過去12カ月間の累計でも3・2%増となった。第2四半期のGDPはパンデミック前の水準も7・4%上回り、史上最多だった。
 ハダジ財相は第2四半期までの結果に喜びを示した。1日には「市場は今年の年頭、2023年のGDP成長率は1%にも達しないと予想していた。それが、その3倍もの成長を見込めるとは」と驚きを表し、2日には「経済基本金利(Selic)が10%を超える中で3%の成長を遂げるのは奇跡だ」と発言。同財相は現在起きていることを説明できる本はないとし、ブラジルの強さを表していると見方を示した。
 だが、ハダジ財相は1日に既に第3四半期に関する危惧の念を表明している。
を口にしている。それは7月の中央政府の基礎的収支が359億3千万レアルの赤字だったためだ。これは7月としては、基礎的収支に関する集計を始めた1997年以降で2番目に低い数字だ。
 「7月の結果を案じている。我々は第3四半期の推移を十分に警戒しながら見守っている。それが将来の予測の鍵を握るからだ。8月は7月より良くなっているが、第3四半期の経済活動は心配だ」と同財相は言う。
 ハダジ氏は基礎的収支の落ち込みに関して、「国庫庁に詳しい原因を調査させている」としつつ、「問題は所得税の徴収が少ない少数の企業にあったようだ」と語っている。
 基礎的財政収支はルーラ政権の経済スタッフにとっての最優先課題の一つだ。それは、ハダジ財相がこれまでの歳出上限法に代わるものとして提案した財政均衡法(アルカボウソ)の中核をなすのが、「2024年までに基礎的収支の赤字をゼロにする」という目標だからだ。だが、8月30日にはシモーネ・テベテ企画相が、「基礎的収支の赤字をゼロにするには1680億レアルの特別歳入が必要」との見解を表明している。
 経済活性化のためにかつて導入された雇用が多い部門の企業の給与支払い時の納税額が少なくて済むデゾネラソンを連邦議会が8月に延期したことなどもあって、ハダジ氏も「2024年の基礎的収支の赤字ゼロ化は非常に大きな挑戦」だと認めつつ、「我々は実現のため、一丸となって戦っている」と前向きな姿勢を見せている。


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