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ルーラ「人種や性別では選ばない」=最高裁次期判事に関して=指名は手術で先送りに

2023年9月27日

25日のルーラ大統領(Joedson Alves/Agencia Brasil)
25日のルーラ大統領(Joedson Alves/Agencia Brasil)

 ルーラ大統領は定年退職するローザ・ウェベル最高裁長官に代わる最高裁判事に関し、「性や人種は決め手にならない」と答え、期待されている女性や黒人の判事ではないことを示唆した。25日付フォーリャ紙(1)やアジェンシア・ブラジル(2)が報じている。
 この発言は25日、ルーラ大統領が外務省でベトナムのファム・ミン・チン首相と会談を行った後に行った、記者団へのインタビューの際に出たものだ。
 大統領はこの時、ローザ長官に代わる最高裁判事に関して、「選ぶ基準はそこ(女性や黒人)ではない。今、落ち着いて言えることは、伯国の関心や期待に応えられる人物を選ぶということだ。伯国のために尽くし、社会に敬意を払える人物で、マスコミに媚を売らずに票を投じることのできる人物だ」と語った。
 ローザ長官は10月3日が定年となる75歳の誕生日で、その日を待たずに、28日の審理をもって退職する。同長官が抜けることで、最高裁における女性判事はこれまでの11人中2人が1人に減り、カルメン・ルシア判事のみとなる。
 これをめぐり、女性や左派の人たちの中で、「ローザ長官の後任は女性で」とする運動が行われていた。とりわけ、黒人女性を望む声が多かった。黒人の最高裁判事も2014年に退官したジョアキン・バルボーザ氏以来、不在となっていたためだ。
 最大のものはブラジル弁護士会(OAB)が作成した嘆願書で、30ほどの団体がサンパウロ総合大学(USP)法学部校舎で署名を行っている。同校舎は、昨年7月にボルソナロ大統領(当時)に対する「民主主義の手紙」が読み上げられた場所だ。
 また、ルーラ大統領のジャンジャ夫人もフェミニストとして知られており、公の場で度々、「公権力にもっと女性を」との主張を行っていた。
 現在、最高裁判事の候補として名前が挙がっているのは、連邦総弁護庁(AGU)のジョルジェ・メシアス長官、フラヴィオ・ジノ法相、国立会計検査院(TCU)のブルーノ・ダンタス長官の3人だ。一時はジノ氏が有力とも報じられていたが、メトロポレス(3)が報じているように、ルーラ氏の労働者党(PT)が難色を示しているとの報道もある。
 だが、判事指名はもう少し先になりそうだ。それは、大統領が29日に、予てから問題となっていた変形性股関節症の手術を受けるためだ。ルーラ氏は「手術のことは関係ない」としながらも、同時に「指名は急ぐことはない」とも語っている。
 また、この手術により、26日に任期を終えるアウグスト・アラス氏の後任の連邦検察庁長官の座も当面は不在となる。27日からはエリゼッタ・ラモス副長官が代行となる。
 新長官をめぐってはパウロ・ゴネ副長官が有力視されているが、PTはアントニオ・カルロス・ビゴーニャ氏を推している。


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