site.title

ブラジル杯=人種相に空軍機利用批判=観戦⁈補佐官投稿が物議

2023年9月27日

人権啓発イベントで署名するアニエレ・フランコ人種平等相(https://www.instagram.com/p/CxlzifqJBRM/?img_index=1)
人権啓発イベントで署名するアニエレ・フランコ人種平等相(https://www.instagram.com/p/CxlzifqJBRM/?img_index=1)

 サッカーチームのフラメンゴのファン(フラメンギスタ)でもあるアニエレ・フランコ人種平等相は24日、ブラジル杯決勝戦のサンパウロ対フラメンゴ戦を観戦するために、ブラジル空軍(FAB)の航空機を使用してブラジリアからサンパウロ市に向かい、野党議員から激しい非難を浴びている。25日付のエスタード紙など(1)(2)(3)が報じている。
 同相はSNSに投稿した動画で、スポーツにおける人種差別と闘うことを目的とした連邦政府のプロトコルに署名するためにスタジアムに向かったとコメントした。「これは2月から取り組んできた、全スポーツ競技における人種的公正のための新たな一歩だ。人種差別のある試合はあってはならない」と同相は動画で述べた。
 イベントには、シルヴィオ・アルメイダ人権相、アンドレ・フフカ・スポーツ相、ブラジルサッカー連盟(CBF)のエジナルド・ロドリゲス会長も出席した。決勝戦の試合中はスタジアムの大型スクリーンで人権侵害に対するダイヤル100も公開し、観客に訴えかけた。
 SNS上では、野党議員やボルソナロ支持者が、ブラジル杯の最終戦を観戦する私的目的ために空軍機を使ったと同相を非難した。「フラメンギスタである大臣が決勝の日に行ったのは偶然だ。この日にしか時間が取れなかっただけだ。そして、国民はルーラ氏や閣僚たちの旅行やレジャーの費用を払い続けている」と下院野党リーダーのカルロス・ジョルジ氏(自由党・PL)は皮肉った。
 空軍機の使用は大統領令によって規制されており、医療緊急事態、安全上の理由、職務上の移動の順に優先順位が定められている。現在の規則では、私的利用の目的で要請することはできない。
 また、この日同席していた同大臣の特別補佐官でフラメンギスタでもあるマルセル・デコテ氏の素行にも注目が集まった。同決勝戦の対戦相手であるサンパウロのファンに対し、インスタグラムで批判的なコメントを投稿し、物議を醸したのだ。同氏はサンパウロファンについて「歌わない白人応援団、欧州の出来そこないの子孫。全てが最悪なサンパウロ人(Torcida branca, que não canta, descendente de europeu safade… Pior tudo de pauliste)」と書き込んだ上、サンパウロファンの前で卑猥なジェスチャーを行い、過激な写真を投稿した。
 人種平等省は声明の中で、「ブラジル杯の決勝戦が同イベントに選ばれたのは、どのクラブが出場するかにかかわらず、観客数が多く、注目が集まりやすいからだ。」と説明している。「空軍機は閣僚や政府関係者が移動する際の慣例となっているように、任務のために使用した」と強調した。
 また、マルセル・デコテ氏の過激発言に対しては、同氏の行動やSNSへの投稿は非公式だが、公務員としての行為を調査するため、内部調査機関に託し、調査を行うことを明らかにしている。


サッカーブラジル杯決勝終了後に応援団死亡=スタジアム外で軍警と対立前の記事 サッカーブラジル杯決勝終了後に応援団死亡=スタジアム外で軍警と対立プレカトリオ=連邦政府が規定変更要請=雪だるま式の増額回避へ次の記事プレカトリオ=連邦政府が規定変更要請=雪だるま式の増額回避へ
Loading...
ブラジル杯=人種相に空軍機利用批判=観戦⁈補佐官投稿が物議 | 南米の鼓動をキャッチ! ブラジル日報