遅刻でEnem逃した受験生=奨学金付で私立大学に入学

国家高等教育試験(Enem)初日の5日に1分遅れ、受験できなかった受験生が、私立大学の奨学金を受け取ることになり、13日に入学手続きを行うと10日付G1サイト(1)が報じた。
話題の主は、エスピリトサント州ヴィトリア市でEnem初日の試験を受けるはずだったブレドリイ・ブレメンカンピ・バルボーザさん(18)だ。
ブレドリイさんは昨年高校を卒業したが、昨年は健康上の理由でEnemを受けられなかったため、今年は日に夜をつなぐようにして勉強し、初めてのEnemに備えていたという。
だが、5日は3時間も前に家を出たのに、考えていた二つの路線のバスが1本も通らず、アプリのタクシーも捕まらなかったため、別の路線のバスでなるべく近い場所まで行き、徒歩で会場に向かったが、1分遅れで受験できず、涙を飲んで帰宅した
ところが、失意の中にいたブレドリイさんに、「話がしたい」とのメッセージが届いた。ブレドリイさんがいぶかりながら母親と共に赴いて、学長と話したところ、経営学部に奨学金付で受け入れると告げられた。
ブレドリイさんはこれを聞き、「冗談だと思った」というが、学長が本気であることが分かり、喜びの渦に包まれた。
ブレドリイさんは12月5日に19歳になるが、彼の努力への報酬としての奨学金を、思いがけない誕生プレゼントとと受け止めている。ブレドリイさんには20歳と29歳の姉と兄がいるが、大学に進学した兄弟はおらず、家族初の大学生が誕生しようとしている。
ブレドリイさんが受け取った奨学金は通信教育(EAD)向けで、有効期限は1年間だが、更新が可能だ。彼が住むサンペドロ地区マルチヴィックス・ハブのマネージャーのマルセラ・フェリス氏によると、彼の境遇に心を打たれ、率先して奨学金を提供したという。同じ地区に住むマルセラ氏は、コミュニティ故の難しさも知っており、奨学金が彼を助け、機会を広げ、一層の学びにつながることを願っている。
経営学部は4年間で、入学手続きは13日に行われることになっている。