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ボルソナロ「夫人と三男がクーデター支持」=シジ容疑者が証言で語る

2023年11月11日

エドゥアルド氏とミシェレ氏(X)
エドゥアルド氏とミシェレ氏(X)

 ボルソナロ前大統領の右腕の陸軍中佐マウロ・シジ容疑者が連邦警察に行った司法取引(デラソン・プレミアーダ)で、前大統領がミシェレ夫人や三男のエドゥアルド下議(自由党・PL)からクーデターを起こすよう促されていたと語っていたことがわかった。
 これは10日、UOLサイトのジャーナリスト、アギーレ・タレント氏が報じたものだ。(1)今回の報道は、デラソンの内容を三つの情報筋によって確認した後に行われたという。
 それによると、シジ氏は連警に対し、ボルソナロ前大統領に選挙の結果を受け入れずにクーデターを行うよう促していた過激なグループがあり、ミシェレ夫人とエドゥアルド氏もそこに属していたという。そのグループは前大統領に、銃の自由化を訴えるCAC(収集家、スポーツ射撃家、狩猟家)や民衆の支持があるからクーデターは起こせると促していたが、3軍の司令官らの同意が得られなかったため、実現しなかったという。
 シジ氏によると、長男フラヴィオ上議が属しているグループは比較的穏健で、ボルソナロ氏に選挙の結果を受け止めて敗北宣言を行うよう勧めていたが、ボルソナロ氏は従わなかったという。
 また、ボルソナロ氏は「何らかの形で選挙結果を無効にするような不正の証拠が出てくるだろう」と信じ込んでいたといい、そのために、陸軍本部の前で自身の支持者たちが張っていたキャンプを解体するのを嫌がっていたという。
 さらに、ボルソナロ氏は、軍に対して不正疑惑に関する報告を行うよう、圧力をかけていたともいう。実際、軍は11月にその報告を行ったが、不正は見つからなかったという。
 シジ氏のデラソンの管轄は、連邦検察庁のカルロス・フェデリコ・サントス副長官が行っている。同副長官によると、シジ容疑者は具体的な人物名や場所、会合の状況や内容などを挙げて供述を行っており、検察側はそれに沿って具体的な証拠を集めているところだという。
 今回の報道に対し、ボルソナロ氏の担当弁護士のパウロ・クーニャ・ブエノ氏は「ボルソナロ氏や一家は、国の体制を脅かすような団体の行動とは一切、関わりを持っていない」と否定した。
 さらに、「このような証拠のない信ぴょう性にかけた証言が次から次へと漏洩されてくる現状は嘆かわしい」と批判した。
 一方のエドゥアルド下議も、「自分の名前を絡めて罠にはめようとしているにすぎない」との声明を発表している。
 シジ氏は5月にボルソナロ前大統領や家族のワクチン記録改ざん容疑で逮捕された。その後も、サウジアラビアからの贈り物の転売疑惑や1月8日三権中枢施設襲撃事件に関しての取り調べを受けたが、9月にデラソンを行い、釈放されている。
 なお、10日付G1サイト(2)は、ボルソナロ氏が時計の価値の評価を命じ、宝石類の売却を認めたとの証言について報じている。


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