ボルソナロ派=被告の収監中死亡に抗議=最高裁やルーラ氏にデモ

26日、ボルソナロ派らは、1月8日の三権中枢施設襲撃事件に参加していたクレリストン・ペレイラ・ダ・クーニャ被告が20日に刑務所内で突然死したことに抗議してサンパウロ市パウリスタ通りでデモを行い、数百人の支持者が参加した。26日付テラ・サイトなど(1)(2)(3)が報じている。
デモ参加者の主な標的は、同事件の報告者で、健康上の理由で出された人身保護令適用要請を取り上げなかった最高裁のアレシャンドレ・デ・モラエス判事とルーラ大統領(労働者党・PT)で、デモ会場からは、「出て行け、シャンドン(モラエス判事の愛称)!」や「泥棒ルーラ」という声も多く聞こえた。
ボルソナロ前大統領は出席しなかったが、マグノ・マルタ上議(自由党・PL)、リカルド・サレス下議(PL)、ニコラス・フェレイラ下院(PL)、カルラ・ザンベッリ下議員(PL)などの政治家が参加。街宣車に取り付けられた横断幕には、このデモ行為が「民主的な法の支配と人権を擁護し、クレリストン・ペレイラを偲ぶ」ものであると記されていた。
また、ボルソナロ氏の政権復帰を求めるスローガンを元大統領府社会通信局で弁護士のファビオ・ワインガルテン氏氏を含む複数の支持者がSNS上に投稿した。
下院第2副議長のソステネス・カヴァルカンチ氏(PL)はデモ中に、「モラエス判事、皆がここに来て貴方に向かって『人殺し』と叫んでいる。我々は最高裁の正義を期待しているのであって、今起きているようなことではない。我々議員や国民は黙ってはいない」と発言する動画をSNSに投稿した。(4)
クレリストン被告は三権中枢施設襲撃事件で逮捕された過激派の一人で、2月に健康上の問題を理由に人身保護令適用を求めたが、最高裁は技術的な問題を理由にこれを拒否。今月20日に、連邦直轄区のパプダ刑務所で日光浴中に死亡した。彼には新型コロナウイルス感染症の後遺症があり、アゼヴェド・デ・ソウザ弁護士は起訴状受領後の4月に最高裁に対し、彼を刑務所に留めることは「死刑宣告」になりかねないと訴えていた。また、同被告は「平和的かつ秩序正しくデモを行う権利を行使していただけで、公共物に対してはいかなる危害や損害も与えていない」と主張していた。
同被告は収監中も医師の対応を受けており、その死は「自然死」とされているが、モラエス判事は22日、1月8日の事件に関与した被告4人の拘禁を解除した。この決定はクレリストン被告の死後約48時間で下ったため、不透明感や疑念が浮上していた。(5)