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8カ国16人の日本語教師が参加=汎米日本語教師合同研修会開講

2024年1月13日

開講式の様子
開講式の様子

 ブラジル日本語センター(矢野敬崇理事長)は8日午後5時、聖市の同センター施設にて、第38回汎米日本語教師合同研修会開講式を行った。今回の研修にはブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、コロンビア、チリ、パラグアイ、ペルー、ボリビアから16人の日本語教師が参加。研修では日本移民についての学習やグループ作業を行い、授業技術の向上を目指す。研修は20日まで行われる。

 開講式には、在サンパウロ日本国総領事館菊池暁子領事や、国際交流基金サンパウロ日本文化センター田村大吾所長、JICAブラジル事務所の江口雅之所長らが出席。
 挨拶に立った矢野理事長は、自身が13歳の時に家族とともにブラジルへ渡り、趣味の読書を通じて日本語が上達していった体験などを語り、「教師の仕事は意欲ある人たちに火をつけること」と述べ、研修参加者らを激励した。
 諸川有朋評議員会会長は、自身が携わってきた機械製作業の経験について述べると「教師は人間をつくる非常に大切な職種」と研修参加者らに応援の言葉を送った。また、ブラジルで日系人が活躍できているのは移民1世世代が教育に力を入れてきたからと先人の功績に感謝を述べた。
 開講式後には、研修生による自己紹介と所属学校紹介を兼ねた1分間スピーチと夕食会が行われた。夕食会では、お弁当を受け取る際、他の参加者に質問してからでないと受け取れないルールが設けられるなど、参加者同士が親睦を深められるよう工夫が施された。
 研修参加者でコロンビアのサンティアゴ・デ・カリ市で日本語を教えるエルナン・デイビッド・フランコ・コレアさん(30歳)は、「普段の授業で出来る工夫は、教材にYoutubeを使用するくらいになってしまっています。研修ではよりダイナミックな技術を学び、授業の質を高めたいです」と語った。デイビットさんは10年ほど日本に住んでいた経験を持つ。デイビットさんの学校では日本で働きたい生徒も多いという。

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 汎米日本語教師合同研修会に参加したウルグアイの日本語教師、曽我順子さん(大阪府・49歳)に、同地の日本語教育事情について聞くと「実は今、私の学校ではロシア人の生徒が増えています」という。ウルグアイには、ロシアのウクライナ侵攻の影響でロシアからの移民が増加。それに比例してロシア人日本語学習者も増えているのだとか。ロシア人生徒には、ウルグアイの公用語であるスペイン語での授業も難しく、「いろいろな授業法を試行錯誤しています。研修で沢山のことを学べたらと思います」と語った。

曽我さん(左から2番目)
曽我さん(左から2番目)

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