財政良好、活発な活動を報告=ブラジル広島センター定期総会=「岸田首相の訪問に期待」

ブラジル広島文化センター(重田エルゾ会長)は2月25日、サンパウロ市の同センター会館で第68回定期総会を行った。総会には県人会員を始め、在サンパウロ日本総領事館の市山拓領事も参加。総会では23年度の活動報告と決算、24年度の活動計画と予算案発表、施設改修案が提出され、それぞれ承認された。総会後は新年会を行い、親睦を深めた。
23年度活動報告では、スポーツ施設の改修が完了し、剣道やバレーボール、卓球などスポーツ教室の活動が強化されたことが報告された。
また、広島県の実施する国際交流留学制度で10日間、広島県に留学した西本ナエミ・ナターリアさん(21歳)と福光毬南さん(18歳)が活動報告を行った。福光さんは「原爆ドーム訪問などでとても多くの学びを得ることが出来ました。他国から来た日系人留学生とも触れ合うことができ、非常に良い体験となりました」と語った。
23年度会計報告では、収入67万1478レアル、支出59万104レを報告。収入の多さの要因として、同センター会館に23年から入居開店したコンビニチェーン店「OXXO」からの家賃収入や同会主催のイベント「フェスティバルお好み焼き」での収益、ブラジル日本都道府県人会連合会主催の日本祭りでの出店収益が挙げられた。
24年度予算案は収入78万6700レ、支出62万800レが提案され、承認された。
24年度施設改修案では、大雨の際に大きな水溜りが発生する箇所に排水モーターを設置する案や、停電期間中も作動するエレベーターへの買い替えが提案された。この内、エレベーターに関しては停電時に他所から電力を融通してもらうことで、作動するシステムを構築する対応を行うことが決まった。
その後、元木工細工職人で現在はアート作品製作活動を行っている浅井義弘さん(87歳、熊本県)から寄贈された原爆ドームをモチーフにした立体アート作品の贈呈式が行われた。
重田会長は「広島県人会はスポーツ活動が活発で、財政も良い状態です。今年はG20で広島出身の岸田文雄首相が来伯する見込みがあり、その際にはぜひ広島県人会にも来ていただければと期待しています」と話した。
新年会には、子どもから大人まで幅広い世代の約70人が参加し、親交を深めた。