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世界での活躍を目指して=オエステFCの吉廣龍悟さん

2024年12月11日

オエステFCのSUB-15に所属する吉廣龍悟さん(家族提供写真)
オエステFCのSUB-15に所属する吉廣龍悟さん(家族提供写真)

 「大和(やまと)魂をもって、将来は世界で活躍する選手になります!」―。こう意気込むのは、サンパウロ州選手権(A2)リーグのプロサッカーチーム「オエステFC(バルエリ)」のSUB-15(14歳と15歳)に所属する吉廣龍悟(よしひろ・りゅうご)さん(15、大分県出身)だ。
 昨年7月、家族とともに来伯して同チームに入団。「サッカー王国ブラジル」で、自身以外に日本人選手がいない厳しい環境の中で精進し、家族のサポートを受けながらサッカー漬けの日々を送っている。
 龍悟さんがサッカーを本格的に始めたのは12歳の時。父親の征利(まさとし)さん(48)が約30年前にブラジルのプロリーグでプレーしていた経験を知り、大きな影響を受けた。地元・大分県のクラブチームに入団したが、「もっと高いレベルでやりたい」とブラジル行きを希望。体格差のある大人に交じっての実践練習を繰り返してきた。
 父親の征利さんは当初、龍悟さんのブラジル行きどころかサッカーをすること自体にも反対していたという。「私自身、ブラジルのプロリーグで活動する中でプレー中に歯を折られたり、差別を受けたりと厳しさを体験しましたので、息子にサッカーだけはやらせたくなかった」と本音を語る征利さん。しかし、龍悟さんのサッカーに対する熱い思いに絆(ほだ)され、家族一丸となって支援するために昨年7月、妻と娘を伴ってブラジルに移住することを決めた。
 現在、「オエステFC」SUB-15の公式試合にも出場している龍悟さんは身長165㎝で細身ながら、利き足が「左」という珍しさを武器に左サイドバックや左ウイングのポジションで活躍。キレのあるシュートをゴールに蹴り込んでいる。
 ブラジルでのサッカー生活について龍悟さんは「毎日のように(ブラジル人の)テスト生が入ってくるのですが、監督の要求に応えられない選手はすぐにクビになり、常に『明日がいつ無くなるか』という状態です。最初は自分も馬鹿にされていましたが、今では『ヒューゴ(RYUGO)』と呼んでくれるようになりました」と厳しい実力の世界を体感している。
 来年2月にはサンパウロ州内で開催される『ジーコ杯』への出場もすでに決定しており、今後SUB-17への昇格や、さらにハイレベルなチームへの移籍も考慮している龍悟さん。目指しているサッカー選手について聞くと「特に誰かを目指しているわけではありませんが、世界で通用する選手になるため、常に覚悟を決めて大和魂で臨みたいと思います」と語り、目を輝かせた。


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