1月の工業生産は横ばい=3カ月のマイナス成長後

地理統計院(IBGE)が11日、工業生産は3カ月連続でマイナス成長を記録していたが、1月は前月比での増減ゼロの横ばいだったと発表したと同日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)(3)(4)が報じた。
1月の工業生産は前月比では増減ゼロだったが、前年同月比では1・4%増、12カ月間では2・9%増で、新型コロナによるパンデミック前の2020年2月の水準も1・3%上回った。
これは、製造・加工業が前月を1%上回った一方で、鉱業が前月比で2・4%減となったためだ。1月の数字は平均で0・4%増と予想していた市場関係者の期待を裏切ったが、24年10月が0・2%、同11月が0・7%、同12月が0・3%と、3カ月連続で前月比割れを起こし、第4四半期の累積で1・2%減となっていたことを考えると、良好と経済学者達は見ているという。
IBGE調査主任のアンドレ・マセド氏もその一人で、下落の動きが中断し、プラスの結果がより広範囲に広がったことを前向きにとらえている。
具体的に見ると、四つの主要な経済分野では、他の商品やサービスの製造に使われる中間財が1・4%減を記録した以外は、資本財(機械設備)1・5%増、耐久消費財4・4%増、半耐久消費財及び非耐久消費財3・1%増のように、三つの分野で生産が増している。
また、調査対象となった25項目中18項目で生産が拡大した。主な成長項目と成長率は、機械及び装置6・9%増、自動車・トレーラー・車体3%増、ゴム・プラスチック製品3・7%増、皮革製品、旅行用品、履物9・3%増、医薬化学品及び医薬品4・8%増、その他の製品10%増、電気機械・器具及び材料4・3%増、機械設備の保守・修理・設置5%増、食品0・4%増となっている。
マセド氏は、工業生産は24年末の集団休暇の影響を強く受けているが、1月以降は生産活動が再開され、正常化すると見ている。
他方、1月に前月比で2・4%減を記録した鉱業(採掘産業)に関しては、24年の最後の2カ月間は0・1%と0・4%とわずかながらも成長を示したことと、同業界の主要品目の石油と鉄鉱石の内、石油・ガス部門では、計画的または計画外の停止によって停止中のプラットフォームがあることがマイナス成長の原因となったという見解も示した。
製造・加工業は、1月に1%成長したが、24年の11月と12月は、前月比で1・1%ずつのマイナス成長となっていた。