鶏卵輸出が顕著な成長=対米向け今年累計816%増

ブラジル動物タンパク質協会(ABPA)が12日、今年1〜4月に、ブラジルの米国向け鶏卵輸出が前年同期比で816%増加し、約5569トンに達したと発表。この急増の背景には、米国での鳥インフルエンザの流行があり、同国の需要の高まりを受け、今年米国では41%の価格上昇が予想されていると、同日付CNNブラジルなど(1)(2)が報じた。
4月のブラジル産鶏卵の総輸出量は、前年同月比で271%増の約4300トンに達し、輸出額は252・9%増の1057万ドルを記録。1〜4月の累計輸出量は1万3千トンに達し、前年同期比で133・8%と激増。輸出額も152・6%増の2830万ドルに上り、顕著な成長を見せた。
ABPAのリカルド・サンチン会長は、「4月の好実績は、ブラジル産鶏卵の存在感が、高付加価値市場や衛生基準の厳格な市場で確実に高まっていることを示している」と指摘。「輸出先はより多様化しており、品質の高い製品を求める市場でのプレゼンス拡大が、持続的な輸出体制の確立につながる」との見解を示した。
4月の最大輸出先は米国で、輸出量は2800トン、輸出額は630万ドルに達した。次いで日本へは371トン輸出し、輸出額は77万7千ドルとなった。
同会長は「米国や日本向け輸出の拡大は、ブラジルの鶏卵生産に対する国際的な信頼の高さを裏付けるものだ」と強調した。
4月輸出実績では、メキシコが242トンで主要輸入国の地位を回復。ウルグアイは前年比同月比18・6%増の83トン、輸出額は61・6%増の40万6千ドル。次いで西アフリカのリベリアが36・7%増の15トン、輸出額は51・9%増の4万ドルだった。
一方、チリ向け輸出は前年比同月比11・7%減の638トンで、輸出額は8・4%減の158万ドル。さらに、欧州連合(EU)向けは22トンと64%増加したものの、輸出額は3万ドルで21・6%減少した。