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クーデター捜査=「モラエスぶちのめす気だった」=元連警の衝撃発言が公開に=「ボルソナロは勇気なかった」

2025年5月17日

ヴラジミール容疑者(Reproducao)
ヴラジミール容疑者(Reproducao)

 連邦警察がクーデター未遂捜査で逮捕された連邦警察の元捜査官ヴラジミール・ソアレス容疑者(53歳)が最高裁のアレッシャンドレ・デ・モラエス判事の逮捕を計画している武装集団などについて語り、「国民の半分を殺すつもりだった」などと語っていた音声が公開され、その内容が物議を醸している。15日付G1サイト(1)(2)が報じている。前大統領が腰抜け扱いされ、担ぎ上げる側に過激分子がいたことが窺われる証言となっている。 ヴラジミール容疑者は、大統領に再任する前のルーラ氏の警備状況をボルソナロ(当時)大統領に送った容疑で逮捕されていたが、その際に電話やコンピューターなどが押収されていた。
 同容疑者は2022年当時、ボルソナロ前大統領を武装して護衛する立場にあったと主張するが、連邦警察は、携帯電話などから記録された言動から、民主的な法治国家を暴力的に廃止する犯罪組織集団に参加していた証拠が見つかった。
 公開された音声の中でヴラジミール容疑者
は、前大統領が指令を出せばモラエス判事をはじめとした最高裁判事たちを逮捕する準備ができていたが、それが実現しなかったことを述べている。
 「我々はこれに備えていた。アレッシャンドレ・デ・モラエスを逮捕するためだ。私はチームの一員として、このクソ野郎どもをぶちのめすつもりだった。だが、そうはならなかった」「我々はそのための言葉を大統領から待っていたのだが、大統領が引き下がってしまったんだ」と同容疑者は録音の中で語っている。
 さらに「我々は強い決意を持って行動し、国民の半分を押しのけ、半分を殺すつもりだった」とそのグループが極度の暴力を行使するのも厭わない心境だったことを思わせる言動も行っていた。
 同容疑者は、ボルソナロ氏が行動を起こす機会を逃し、毅然とした態度に欠けていたことを認める発言を行っている。彼は「ボルソナロには『私には将軍はいない、大佐がいる、全軍が望む大佐を選ぼう』と言う勇気がなかった。ただ将軍たちがそれを許さなかっただけだ」と語り、「大将たちは最終文書を持ってボルソナロ氏の元に行き、支持をしないことを伝えた。労働者党(PT)が軍を金で買収したんだ」などと語ってもいた。
 これ以外の録音では2022年11月に同容疑者が連邦警察のトップの一人に対し、「もし最高裁の判事が逮捕されるようなことがあるならば、自分に逮捕を行うチームの管轄を任せてほしい」とも話していた姿がとらえられている。
 クーデターが未遂に終わった後、同容疑者はルーラ氏の就任式の様子を見て「悔しさのあまり泣いた」と同僚に話し「アマゾンは売却される」「罰金を課せられたトラック運転手はさらに課されることになる」などルーラ政権の将来を案じていた。
 16日付G1サイトによると、連警が公開したソアレス捜査官の供述を含む音声記録は、捜査でこれまでに判明した全ての内容の要約であり、ボルソナーロ氏の側近の主要な政治的賭けである恩赦法を水泡に帰す可能性を秘めている。この音声は、すでに収集された報告書や証拠を裏付けるものであり、連邦議会に衝撃を与え、1月8日クーデター未遂で捜査されている人々への恩赦提案に同情する連邦議員を見つける可能性はさらに弱まったと報じられている。


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