AnatelとAncineが協定締結=海賊版撲滅対策を強化へ

15日付オ・テンポなど(1)(2)によると、国家電気通信庁(Anatel)と国家映画庁(Ancine)は同日、映画、シリーズ作品、スポーツイベントなどの視聴覚コンテンツに対する海賊行為をデジタル環境下で取り締り強化することを目的とした、新たな技術協力協定を締結した。
本協定に基づき、違法コンテンツを配信するウェブサイトやアプリケーションの遮断をAncineが担い、Anatelは全国2万以上のインターネットサービス事業者を統括し、遮断措置の実効性を確保する責務を負う。
Anatelは2023年2月に「条件付きアクセスサービスにおける違法デコーダー使用対策計画」を発表し、違法なTVボックス(インターネットを介して映像コンテンツを視聴するための装置)の摘発に取り組んできた。これらの機器には悪意あるソフトウェアが含まれる可能性があり、ユーザーのプライバシーを脅かす危険性がある上、海賊版コンテンツへのアクセス手段を提供する。
Anatelにとって、本協定の締結は、視聴覚産業における公正な競争を促進すると同時に、「ガットネッチ(gatonet)」と呼ばれる違法なアクセス方法の運営を阻止するための取り組みを強化する重要な一歩となる。ガットネッチとは有料コンテンツを無料で視聴するための不正なシステムや装置を指す。
Anatelの報告によれば、2018〜25年に、認証を受けていないTVボックス150万台が押収された。Anatelの海賊行為対策ラボの開設以降、違法配信に使用されていたIPアドレス2万4700件およびドメイン名4400件がブロックされた。
一方、Ancineは、海賊行為が視聴覚産業に対して経済的損失を与えるとともに、雇用創出に深刻な悪影響を及ぼしていると指摘している。