サンパウロ市=プライド・パレード開催=「成熟」をテーマに大観衆集める

22日、サンパウロ市パウリスタ大通りで、毎年恒例で南米最大規模のLGBTの祭典「プライド・パレード(旧称ゲイパレード)」が行われ、4万8千人の観衆を集めた。同日付テラサイト(1)が報じている。
プライド・パレードは今年で開催29年目で、毎回設定されているテーマもそれにちなみ、「LGBTの成熟」が主題に選ばれた。
この日は、涼しくも肌寒くもない晴天に恵まれたこともあり、13時58分時点での警察発表で4万8787人の観客が詰めかけた。集まった人たちの中にはLGBTと直接的に関係のない高齢者や子どもたちの姿も多く、多様性と共にこの日が祝福される様子が見られた。
17台用意された山車では人気歌手などのショーも行われた。女性R&B歌手のルジミラは「今月は私たちの月です」と聴衆に呼びかけ、妻のブルーナ・ゴンサルヴェスさんと娘のズーリちゃんに敬意を表しながら、発表されたばかりの新曲「パライゾ」を披露した。
また、男性DJのペドロ・サンパイオは、壇上で紹介されると感極まって顔を覆い、涙を拭いた。彼は2023年に行われたロラパルーザ・ブラジルのステージ上で自身が両性愛者であることを告白し、話題を呼んでいた。
政治家では、サミア・ボンフィン下議やエドゥアルド・スプリシー・サンパウロ州議ら、社会主義自由党(PSOL)や労働者党(PT)の左派政治家たちが多く沿道に顔を並べた。サンパウロ市のリカルド・ヌーネス市長(民主運動・MDB)はイタリア出張を理由に、2年連続で不参加だった。